ハッピークローバー
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第百四十四話 教会に行ってその四
「何でもないわね」
「そうだよね」
「まして知識は」
それはというと。
「自分に役立てて」
「世の中にも役立てるものだし」
「そうしたことに使わないと」
「宝の持ち腐れだね」
「何か本ばかり読んで」
「知識だけあって」
「勘違いしたみたいね」
そうだったというのだ。
「自分はこの世で一番偉いって」
「何か世界狭いね」
「その人の世界ってね」
「俺もそう思うよ」
「自己満足じゃない」
一華はこう言って切り捨てた。
「その人の人生って」
「ただそれだけだね」
「井の中の蛙っていうと」
「まさにそうだね」
「狭い自分の世界だけにいて」
「何もしないでふんぞり返るだけの」
そうしたとだ、達川も言った。
「本当に」
「何も偉くない」
「自分がどう思っていても」
「そうしたね」
まさにというのだ。
「自己満足だけのね」
「下らない人生だよ」
「誰よりもね、それで餓鬼にね」
それにというのだ。
「なってるのね」
「そうだよね、しかし学園の皆が知ってるって凄いね」
「八条グループ全体でね」
「たまたま八条家の人達が信者さんの教会にいたとしても」
「世界的な企業グループで有名って」
「凄いことだよ」
「それはそうね」
一華も確かにと頷いた。
「言われてみると」
「それが悪名でもね」
「評判悪くても」
「凄いことだよ」
有名になっていること自体がというのだ。
「本島に」
「そうだね、ただね」
「ただ?」
「いや、悪名だからね」
有名でもというのだ。
「しかもいいところがない様な」
「そんなのだから」
「いいことじゃないよ」
「そんな風で有名になっても」
「いいことじゃないよ」
そうだというのだ。
「本当にね」
「そうね、いいお話がない人だから」
「いいことじゃないよ」
「どうせ有名になるなら」
一華はそれならと話した。
「もうね」
「いいことで有名になりたいよね」
「今お話している人って人間として最低の」
「屑みたいなお話ばかりだしね」
「奥さんに三行半突きつけられて」
一華はこれまたこの人物について八条グループ内において当然八条学園でも誰もが知っている話をした。
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