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八条学園騒動記

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第七百六十九話 三人で飲むクミズその四

「カップ焼きそばのお湯もスープにね」
「なるわよね」
「それが普通だからね」 
 この時代のカップ焼きそばはだ。
「それじゃあね」
「酔い醒ましにもなるしね」
「スープは置いておいて」
「飲みましょう」
「それじゃあね」
 ベッカも頷いてだった。
 そうしてカップ焼きそばにお湯を入れた、そちらが出来る三分の間三人でソーセージや羊肉で飲みはじめたが。
 その中でだ、ナンは羊肉を食べて言った。
「いやあ、こうしてお肉を食べて」
「お酒を飲むのがなのね」
「モンゴルの夜でね」
「皆こうしてるのね」
「そう、このお鍋のね」
「お湯も飲むのよね」
「後でね」
 こうアロアに答えた。
「ちゃんとね」
「そこは外さないわね」
「絶対にね」
 それこそというのだ。
「何があっても」
「捨てないのね」
「だってお肉を煮たら」 
 そうすればというのだ。
「お肉に一緒にある骨からね」
「栄養が出るから」
「その栄養もよ」
「摂るのね」
「そうよ、ここに他の食材を入れることもあるし」
 羊肉以外のというのだ。
「その栄養もね」
「摂るのね」
「兎に角ね」
「モンゴル人はそうして」
「生きてきたし」
「今もなのね」
「草原は無駄なくっていうか」
 羊肉の骨の部分を手に取って肉にかぶりつく、そうして食いちぎって咀嚼しつつアロアに話すのだった。
「もう何でもね」
「食べないと生きていけないの」
「正直極限の生活だったから」
 かつてはというのだ。
「そうしてね」
「生きていたのね」
「そうだったからね」
 だからだというのだ。
「私もよ」
「ちゃんとお鍋のスープも飲むのね」
「何ならね」
 ナンは笑って話した。
「これをお粥にもよ」
「するの」
「ご飯か麦があったら」
 それならというのだ。
「モンゴル人はあるものも食べるのもね」
「するから」
「それでよ」
 その為にというのだ。
「お粥にもよ」
「お鍋のスープを使うのね」
「ええ、それじゃあね」
 ナンはアロアがクミズを飲んでいるのを見て言った。
「もっと飲んでね」
「クミズを」
「美味しいでしょ」
「甘くてね」
 アロアは笑顔で応えた。
「何かカルピスに似てるわね」
「ああ、カルピスね」
 ナンはカルピスと聞いて笑って応えた。 
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