星河の覇皇
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第八十七部第二章 膠着状態に入りその五十二
「それはだ」
「はい、義務ですね」
「国家元首であるならば」
「何があっても終わらせなければならないですね」
「進めなければならないですね」
「国政を行ってだ」
そしてというのだ。
「そうしてだ」
「戦争もですね」
「そちらもですね」
「勝たれますね」
「そうされますね」
「国家元首はしなければならない」
己の責務を全うしなければならないというのだ。
「どういった状況でもな」
「だからこそ国政を進められ」
「それを止められず」
「戦争も指揮される」
「両方をされますね」
「この様にな、ではまだだ」
ここで閣議を終えた、そうして。
アッディーンはレーションでの食事を手早く終わらせると今度は軍議に入った、そして軍議が終わるとトレーニングを行いシャワーを浴び。
また仕事だった、今度は軍の書類仕事だったが。
精力的に仕事を進める彼に周りは言った。
「今日もでしょうか」
「酸素タンクで休まれますか」
「そうされますか」
「そうだ、時間がない」
だからだというのだ。
「今日もだ」
「そうですか、戦争に出てからずっとですね」
「閣下は酸素タンクで休まれていますね」
「そうされていますね」
「そして今日もですか」
「また言うが時間がない」
それ故にというのだ。
「当然のことだ」
「左様ですか」
「それではですか」
「酸素タンクでの休養も仕方ないですか」
「その中での睡眠も」
「そうなのですね」
「そうだ、いいものだ」
その酸素タンクはというのだ。
「時間がない時はな」
「一時間の睡眠で八時間分の休養です」
「それは確かに大きいですね」
「酸素タンクでのそれは」
「多忙な時は」
「時間は限られている」
どうしてもという言葉だった。
「人間はな」
「それはその通りですね」
「時間は無限ではありません」
「限りがあります」
「それはどうしてもです」
「人間の一生は限られていて」
「その時間も同じです」
「だからだ」
それ故にというのだ。
「私もだ」
「時間が限られていて」
「それで、ですか」
「この度もですか」
「酸素タンクで休まれて」
「そのうえで休養とされますか」
「そしてまた働く、だが」
アッディーンはこうも言った。
「酸素タンクを使っても休める時はな」
「休まれますね」
「そうされますね」
「閣下としても」
「そうされますね」
「分刻みなまでに多忙な時こそだ」
まさにというのだ。
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