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星河の覇皇

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第八十七部第二章 膠着状態に入りその五十三

「やはりな」
「はい、休まねばなりませんね」
「多忙であればそれだけ疲労が蓄積します」
「それ故にですね」
「だからこそですね」
「酸素タンクを使うが」
 それでもというのだ。
「それに加えてだ」
「少しでもですね」
「休養を摂られますね」
「睡眠をそうされますね」
「そして実際にですね」
「摂っている」
 眠っているとうのだ。
「そうしている」
「左様ですか」
「それでは」
「そうしながらですね」
「戦っていく、そして政務もな」
 国政のそれもというのだ。
「行う、ではだ」
「はい、アバダン星系の基地化を」
「それもしていき」
「そうしてですね」
「そこから戦う」 
 その様にするというのだ。
「これからはな」
「わかりました」
「それではその様にしていきましょう」
「そしてそのうえで」
「やがては」
「サマルカンド星系に進む」
 ティムールの首都であるこの星系にというのだ。
「いいな」
「はい、それでは」
「その様にしていきましょう」
「それを目指し」
「今やるべきことをですね」
「進めていく」
 こう言ってだった。
 アッディーンは寸暇を惜しんで政務と采配に勤しんでいた、そのうえで次の動きに進もうとしていた。
 オムダーマン軍の物資も設備もアバダン星系に集められていっていた、バグダート星系からだけでなく。
 国境やバスラ星系からも移動していた、だがバスラ星系は。
 港湾や後方基地の設備は整えられていた、それでバスラにいる若い兵士は兵長の階級にある先輩に尋ねた。
「何か物資はどんどんアバダンに送られてますね」
「ここも広くなったな」
「あれだけあった物資がなくなって」
「ああ、本当にな」
「けれど何か」
 兵士は先輩にこう言った。
「基地化は進んでますね」
「重機も動いてるしな」
「港の方も忙しいですし」
「何か戦争が終わってもな」
 それでもとだ、先輩は兵士に話した。
「ここは重要な基地になるらしいな」
「だからですか」
「ああ、今もな」
「基地を築いてですか」
「港もな」
 そちらもというのだ。 
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