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星河の覇皇

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第八十七部第二章 膠着状態に入りその五十一

「不可能だ、だからだ」
「国家元首でありながらですね」
「国政を進めつつ」
「前線で指揮を執るというのは」
「やはり無理ですね」
「そして何かあればだ」
 戦場に出ている国家元首にというのだ。
「その時はだ」
「国家がどうなるか」
「危機に陥ることもありますね」
「これまでお話した様に」
「そうした事態も有り得ますね」
「サハラでもあったしな、戦場では勝ったが」
 しかしというのだ。
「その勝利の瞬間にだ」
「そうでしたね、流れ矢の様な攻撃を受けて」
「そして戦死し」
「それから国家が瓦解しました」
「その国家元首の死によって」
「そうしたこともあった、生きていればサハラを統一出来ただろうが」
 そこまでの英傑だったというのだ、サハラの千年の戦乱の中ではそうした英傑も出て来ているのだ。
「しかしだ」
「それでもでしたね」
「その戦死によってその国は瓦解し」
「サハラは統一されなかった」
「そうした事態がありましたね」
「まさに」
「そうだった」
 こう閣僚達に話した。
「そしてそれを見るとな」
「国家元首は戦場に出るべきでない」
「どうしてもという場合は」
「左様ですね」
「そうだ」
 こう言うのだった。
「そのことがわかった、だがな」
「戦場に出たならばですね」
「前線で指揮を執るなら」
「それならですね」
「勝たねばだ」
 さもなければというのだ。
「ならない」
「その為に出陣している」
「それで、ですね」
「出陣したならば」
「それならば」
「勝たねばならない」
 絶対にというのだ。
「いいな」
「わかりました」
「それではその様にお願いします」
「国政の方もですか」
「戦争のことも」
「そうしていく、両方な」
 国政も戦争指揮もというのだ。
「していく、それを覚悟で今ここにいるしな」
「それではですね」
「またこうした閣議もですね」
「オンラインで行いますね」
「これまでそうしている様なな」
 こう閣僚達に話した。
「そうしていく」
「わかりました」
「では両方お願いします」
「戦争が終わるまで」
「多忙であっても必要な仕事は全て行う」
 そして終えるというのだ。 
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