ドリトル先生と奇麗な薔薇達
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第十一幕その四
「人相悪くなるね」
「嫌な顔になるね」
「全くだね」
オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「さもしいことばかり言って考えてだと」
「嗤って嘲ってばかりだとね」
「先生は顔の相凄くいいけれど」
ダブダブは先生のお顔を見ています、そのうえで言うのでした。
「いいことばかり言って幸せを喜ぶだからだね」
「他人の不幸は蜜の味じゃないわ」
ポリネシアは断言しました。
「毒よ、それも最悪のね」
「そう、そんなことは毒なんだ」
先生は皆にその通りだと答えました。
「蜜どころかね」
「毒だね」
「自分の心を悪いものにして」
「そして悪いものも呼ぶ」
「そんなものだね」
「そうだよ、何故人の不幸を喜んで」
そうしたことをしてというのです。
「悪口を言うか」
「そもそもだね」
「どうしてそんなことをするか」
「そのことを考えていくと」
「妬んだり僻んだり」
そうしたというのです。
「他の人のことをそう思うからでね」
「よくないね」
「妬み僻みは」
「そうした感情は」
「やっぱりね」
「そうした感情を抱くなら」
そうするならというのです。
「自分が努力してね」
「立派になる」
「成長する」
「そうなることだね」
「そうだよ、だから何かを一生懸命している人は」
そうした人はといいますと。
「そうした感情は抱かないよ」
「妬んだり僻んだり」
「そうした感情は持たないね」
「そうだね」
「そうなるよ」
皆に大好きなお茶を飲みつつ言います、今飲んでいるのは中国茶です。皆が煎れてくれたそちらを飲んでいるのです。
「そんな感情を持つ暇がないからね」
「そうだよね」
「何かを一生懸命しているとね」
「そちらに集中して心を砕くから」
「どうしてもね」
「そうしたことまで心が向かわないね」
「そして自分自身は成長して」
そうなってというのです。
「しかもね」
「さらにだよね」
「いいことがあるね」
「そうだね」
「そうだよ、必死に努力している人にはね」
そうした人にはというのです。
「神様がご覧になられていて」
「いいものを与えてくれるね」
「そうしてくれるんだね」
「そうなるんだよ」
まさにというのです。
「悪いことをしていると悪いものが来て」
「いいことをしているといいものが授けられる」
「そうなるね」
「神様が下さるね」
「そうだよ。神様はいるから」
だからだというのです。
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