八条学園騒動記
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第七百六十七話 口臭その四
「歩く頃にはね」
「馬に乗るの」
「文字通り歩くより前によ」
「赤ちゃんの頃から」
「馬に乗るから」
「あんたもそうね」
「それで国技も」
これもというのだ。
「乗馬にポロだから」
「やっぱり馬ね」
「曲芸もね」
乗馬のそれもというのだ。
「するしね」
「何でも馬ね」
「野球とかバスケも」
こうした競技もというのだ。
「馬に乗ってね」
「やるの」
「そうした場合もあるのよ」
「本当に馬に乗るのね」
「チンギス=ハーン様も」
モンゴルでは絶対の英雄であり神である彼もというのだ。
「当然ね」
「馬に乗ってたのね」
「そうだったのよ」
「本当に馬なのね」
「馬は人と同じだけね」
そこまでというのだ。
「大事なのよ、それで馬の入浴や健康のことも」
「気を使ってるの」
「そうなのよ、清潔にして」
馬をというのだ。
「香りもね」
「いい様にするの」
「私だってね」
ナン自身もというのだ。
「うちの子達ちゃんとね」
「お風呂入れてるの」
「定期的にね」
「そうしてるの」
「流石に毎日じゃないけれど」
それでもというのだ。
「定期的にね」
「入浴してもらってるの」
「そうなの、兎に角モンゴルではね」
自分達の国ではというのだ。
「馬もね」
「奇麗になのね」
「していてね」
そうしてというのだ。
「健康にもよ」
「気を使ってるのね」
「ご飯だってね」
「沢山食べてもらってるの」
「それでお口の中の歯磨きも」
これもというのだ。
「しているのよ」
「定期的に」
「そうなのよ」
こう言うのだった。
「そちらもね」
「歯磨きは大事だしね」
アロアも確かにと頷いた。
「さっきそのお話したし」
「そうでしょ」
「けれど昔のモンゴル人は」
「歯磨きなんてね」
それこそとだ、ナンはまた答えた。
「全くね」
「しなかったのね」
「けれど健康だったわね」
「そうなの」
「モンゴル人の頑健さは」
このことはというと。
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