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八条学園騒動記

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第七百六十四話 悪より嫌なものその四

「神々と比べますと」
「人は小さいです」
「非常に」
「生きて百年と少し」
「数百億年なぞとてもですから」
「宇宙が一日ですが」
 ブラフマー、この神のだ。
「その一日の中の星の一つにです」
「いてですね」
「狭い中で暮らしていますね」
「徳川家康でした」 
 日本のこの人物の名前も出した。
「起きて半畳寝て一畳」
「自分の場所はですね」
「その程度ですね」
「誰であっても」
 人はというのだ。
「領分はそれだけで」
「ちっぽけですね」
「実に」
「どれだけの功績を立てても」
 そうしてもというのだ。
「ブラフマーの一日です」
「その中のことですね」
「所詮は」
「人類だけのことで人類もです」
 今度は生物として話した。
「数百億年の中の精々数億でしょうか」
「存在するのは」
「それ位ですね」
「多くの生物が出て来てです」
 宇宙の何処かの星にというのだ。
「そしてです」
「滅びますね」
「そうなっていますね」
「地球においても」
 人類発祥の星でもというのだ。
「カンブリア紀を見ますと」
「多くの生きものが出て」
「そして消えましたね」
「そうなりましたね」
「地球の歴史の中で」
「これは他の生物も同じで」
 カンブリア紀だけのことだけでなくというのだ。
「多くの生物がです」
「出て来て消える」
「それを繰り返していますね」
「あらゆる星で、それがです」
 そうしたことがというのだ。
「所詮はです」
「神の一日のほんの少し」
「それだけのことですね」
「そうであるのにです」
「何が偉いか」
「人間は」
「ましてこの世で、です」
 宇宙でというのだ。
「最も偉いか」
「そんなことはないですね」
「絶対に」
「それがわからないとは」 
 そうであるならというのだ。
「客観視なぞです」
「出来ていませんね」
「全く」
「神々、宇宙でなく」
 セーラはこうも言った。
「人類の世界、文明社会に区切っても」
「偉くないですね」
「全く」
「何も出来ず何もしておらず」
 そうであってというのだ。
「持っていません、それではです」
「偉くないですね」
「何も」
「そうとしか言えないですね」
「そうした人は」
「偉いどころか」
 二人にそれどころかと話した。 
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