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八条学園騒動記

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第七百六十四話 悪より嫌なものその三

「安に流れ」
「堕ちますね」
「今が安楽であるなら」
「それでよしと思って」
「これでいいと思うことにして」
 そうしてというのだ。
「行いをあらためません」
「そして餓鬼になりますね」
「先にお話した人も」
 今は餓鬼道に堕ちた輩もというのだ。
「気付いてはいたのでしょう」
「そうだったのですね」
「自分が餓鬼になっていると」
「ですが非常にプライドが高かったので」
「高慢になっていて」
「それで、ですね」
「自分がどれだけ程度が低いか認めたくなく」 
 そうであってというのだ。
「行いをあらためず」
「それで、ですね」
「堕ちていっていてですね」
「餓鬼となり」
 人間の身体でありながらというのだ。
「そして今はです」
「本物の餓鬼ですね」
「それになりましたね」
「そして苦しんでいます」
 餓鬼道においてというのだ。
「そうなっています」
「左様ですね」
「気付いていてもですね」
「ですがそもそも高慢であり」
 そうした気質でというのだ。
「それ故に人の話もです」
「聞かない」
「厳しい言葉を」
 二人も述べた。
「受け付けず」
「言われると怒りさえした」
「そして全く変わらず」
「今は苦しんでいますね」
「そうです」
 まさにというのだ。
「そうした人を見ますと」
「客観視は難しいですね」
「自分をそうすることは」
「そうです」
 セーラも答えた。
「これは非常にです」
「難しいですね」
「実に」
「出来ている様で」 
 そのつもりでというのだ。
「出来ていません、自分はどう思っていても」
「人が見れば違う」
「よくあることですね」
「そしてお話している人も」
「然りですね」
「客観視はです」 
 それはというのだ。
「最早です」
「出来ていない」
「今も尚」
「そもそも自分がこの世で最も偉いなぞ」 
 その様にというのだ。
「思えるものは」
「普通はないですね」
「やはり」
「人であるならです」
「そう思える筈がありません」
「人は小さなものです」
 ラメダスとベッキーに厳かな声で話した、その声には神々への確かな信仰も存在していた。ヒンズーの神々へのそれがだ。
「創造神ブラフマーの一日がです」
「この宇宙の時間ですね」
「何百億年もの」
「その何百億年の間にです」
「人は生まれ死んで」
「輪廻転生を繰り返しますね」
「そうです、そのことを見れば」
 ヒンズー教の世界をだ。 
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