神々の塔
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第七十七話 世界のサイクルその七
「バケモノや」
「心が人でなくなったら」
「もうな」
その時点でというのだ。
「バケモノや、獣でもモンスターでもなくな」
「それになるね」
「もうこうなったらな」
それこそとだ、トウェインは険しい顔のまま話した。
「どうにもならん」
「成敗するしかないね」
「改心とか反省はな」
そうした輩共にはというのだ。
「する筈がないからな」
「処罰するしかないね」
「一生刑務所に入れてもや」
「税金の無駄遣いやし」
「間違っても出せるか」
刑務所の外にというのだ。
「そうなるとな」
「また悪いことするし」
「それやとや」
「処刑するしかないね」
「それで被害者の人権とか命どうなるねん」
その重さはというのだ。
「一体な」
「こっちの世界やと復活出来ても」
「殺されたら痛いしな」
このことは変わらない、例え復活出来ようとも痛みは感じるのだ。そして一行は今その痛みのことを考えているのだ。
「それで痛み与えた奴の人権なんかな」
「考える必要あるか」
「更正もせんしな」
「被害者の人達のこと考えたら」
「処刑もや」
即ち死刑に処することもというのだ。
「当然や」
「ほんまそやね」
「何かね」
アレンカールも難しい顔で言ってきた。
「日本の大学の先生で世の中は法と人権の綱引きって言う人いるわね」
「そうみたいやね」
「いや、法があらへんと」
「何が人権を守るか」
「その人あれね」
アレンカールは首を傾げさせて述べた。
「アホね」
「そうとしか言えへんね」
「無政府主義でね」
「法ないとね」
「もうならず者が好き勝手して」
そうした世の中になる、それはホッブスが既に彼の著書であるリバイアサンが書いている。もっと言えば人類が国家を形成した時にはっきりしたことだ。
「棒量が支配してよ
「人権なんてないで」
「そうなるわよ」
「それがその先生は」
大学教授はというのだ。
「うちから見ても」
「わかってへんわね」
「そんなことも」
「その人モヒカンがバイクで走り回ってる世界が好きなのね」
「それか地震の後の関東やね」
「魔界歳になった新宿とか」
こうした世界だというのだ。
「好きなのかしらね」
「どの世界も人権ないけど」
「法を否定してるから」
「そうなるね」
「それでそうした人が凶悪犯擁護して」
裁判で冤罪だと叫び回ったのだ。
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