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夢幻水滸伝

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第三百六十話 台風の如くその三

 メルヴィルは列車砲の砲撃を周りに見つつだ、冷静な顔で述べた。
「列車砲まで持って来たか」
「流石の威力ですね」
 隣にいるヴォネガットも言ってきた。
「ほんまに」
「そやな、しかしこれでもや」
「負ける訳にはいかへんですね」
「列車砲は遠距離攻撃は出来るけどな」
「守りは弱いです」
「そや、特に空からの攻撃にな」
 砲撃が来る、即ち列車砲達がいる方を見て言った。
「弱い」
「そやからですね」
「ここはな」 
「航空機や飛兵を送り」
「そしてや」
「攻撃を仕掛けますね」
「そうするで」
 こう言うのだった。
「列車砲にはな」
「それでは」
「あと目には目をでな」
 メルヴィルはこの論理も出した。
「敵が列車砲を持って来たらな」
「こちらもですね」
「そや、列車砲部隊をこっちに持って来てな」 
 陣地の左翼にというのだ。
「そうしてや」
「反撃に加えますね」
「そうするで、そしてな」
 さらに言うのだった。
「ちょっとボームに攻めてもらうか」
「中央と右翼で」
「そや、あいつ自身にもな」
 この言葉を出し終えるとすぐにだった。
 メルヴィルは貝殻でボームに告げた。
「ウルリクルミ使えるか」
「今すぐにでも」
 ボームは即座に答えた。
「使えます」
「ほな使ってくれ」
「そうして攻めるのですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「そうしてや」
「そのうえで、ですね」
「敵の陣地を破壊してな」
「突破ですね」
「それを目指してくれ」
「左翼を守るならですね」
「他の場所で攻める、それでや」
 この度はというのだ。
「中央と右翼でや」
「これより攻めます」
「頼むで」
「わかりました」
 ボームは確かな声で頷いて答えた、そしてボームは貝殻での話を終えるとすぐにウルリクルミを出したのだった。
 メルヴィルはウルリクルミが出されたと報告を受けてだ、今度は水軍を率いていて水軍の旗艦にいるホーソーンに貝殻を通じて告げた。
「予備戦力も全部や」
「艦隊戦に投入しますね」
「水軍のそれをな」
「そうして戦いますね」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「勝つんや」
「ここで勝負をかけますね」
「水軍いうたら自分やさかいな」
「バイキングなので」
「そや、それでや」
「ここで、ですね」
「勝負に出てもらうで」
 ホーソーンに真剣な顔で告げた。 
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