ドリトル先生と奇麗な薔薇達
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第六幕その二
「それで、です」
「共に大学からこちらですが」
「日本に永住することを決意しました」
「結婚の約束をした時にお話しまして」
「そうすることにしました」
「結婚してから国籍を取得する手続きに入ります」
「国籍の手続きは大変ですが」
先生はお二人にそれでもとお話しました。
「ですがやはりその国の国籍になりますと」
「さらに暮らしやすくなりますね」
「その国の中で」
「そうなりますので」
だからだというのです。
「どうぞです」
「はい、日本の国籍を取得します」
「これより」
「そうされて下さい」
まさにと言う先生でした。
「どうか」
「はい、それでは」
「そうしていきます」
お二人もそれでと応えます。
「そして日本で暮らして」
「この国で幸せな家庭を築きます」
「そうされて下さい、あと日本は宗教に極めて寛容なので」
この国の古都のこともお話する先生でした。
「キリスト教徒の人は少ないですが」
「何も言われないですね」
「特に」
「はい」
そうだというのです。
「僕も国教会ですが」
「それでもですか」
「何も問題はありませんか」
「一切、ただです」
先生は少し苦笑いになってこうもお話しました。
「日本ではカトリックとプロテスタンとの違いはです」
「意識されていないですね」
「全く」
「仏教の人が多いですが」
こちらの宗教のお話もしました。
「そちらもです」
「宗派の違いはですね」
「あまり意識されないですね」
「同じ仏教とです」
その様にというのです。
「考えられている節がありますね」
「それが強いですね」
「どうも」
「それでキリスト教もです」
この宗教もというのだ。
「欧州では全く違いまして」
「宗派の違いは意識されず」
「同じキリスト教と認識されますね」
「お二人もそのことを感じられたと思いますが」
それでもというのです。
「これからはです」
「このことをですね」
「さらに理解して受け入れることですね」
「何か言われることはないですが」
「違いもですね」
「意識されないですね」
「神父さんと牧師さんの違いもです」
このこともというのです。
「全くです」
「意識されないですね」
「左様ですね」
「はい、本当に同じとです」
神父さんと牧師さんはというのです。
「考えられています」
「そういえばこの大学にどちらの教会もありますが」
フリードリヒさんが言ってきました。
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