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ハッピークローバー

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第百三十七話 閉会式が終わってその二

「何があってもしない、させない、許さないで」
「真面目なのよね」
「一見ファッションはちゃらい系で」
 そうであってというのだ。
「不良っぽいけれど」
「ラグビーに全力で」
「それでね」
「考え方も真面目ね」
「子供の頃からなのよね」 
 鳴海の真面目さはとだ、かな恵は理虹に話した。
「理虹ちゃんも知ってるわよね」
「鳴海っちも幼馴染みだしね」
 理虹はそれでと答えた。
「ここにいる面々と一緒で」
「それじゃあね」
「知ってるわ、あれでね」
「外見は兎も角として」
「あまり勉強は得意じゃないけれど」
「スポーツは熱心でね」
「倫理っていうのについてはね」
 こちらのことでというのだ。
「真面目なのよね」
「そうよね」
「それもかなりね」
 実際にというのだ。
「これが」
「本当にね」
「それでね」
 そうであってというのだ。
「男女後世についても」
「私以上に真面目で」
「かな恵にもなのね」
「手をつないでくれたけれど」
 それでもというのだ。
「そこからはね」
「いかないのね」
「そうなの、私もそうした考えだけれど」
 それでもというのだ。
「鳴海っちは尚更よ」
「そうね、真面目ね」
 富美子もその通りだと言ってきた。
「かな恵も鳴海っちも。ただね」
「ただ?」
「真面目以上に臆病でしょ」
 こう言うのだった。
「私もだけれど」
「そう言われると」
 かな恵は眉を曇らせて答えた。
「そうかもね」
「キスとかするにもね」
「勇気いるわね」
「思い切ってするわよね」
「そうでしょ、キスとかってね」
「そこから先のことは」
「何でもはじめてすることは勇気いるっていうし」
 それにとだ、かな恵はさらに言った。
「こうしたことは尚更ね」
「勇気いるわね」
「そうよね」
「それで私もそうで」
「私達もなの」
「その勇気がないわね」
「臆病なのね」
「多分ね」
 富美子はこうも言った。
「鳴海っちだと本当にね」
「このまま?」
「そう、このままね」
 まさにというのだ。
「大学を出るまでね」
「キスはなしね」
「そこからもね」
「そうなるのね」
「かな恵もだしね、どっちかが勇気があって」
 そうしてというのだ。 
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