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北海道一色

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第三章

「後半戦油断はね」
「出来ないわね」
「凄くいい雰囲気でも」
 それでもというのだ。
「どうしてもね」
「油断は出来ないわね」
「絶対にね」 
 こう言うのだった。
「そうよ」
「最後に笑いたいわね」
「そうよね、けれど今はね」
「オールスターね」
「楽しみましょう」
「今日からのね」 
 二人で笑顔で話した、そしてだった。
 一緒に澄香の家実家暮らしの彼女の家で観戦することにした、亜沙美も実家暮らしで実はご近所同士である。
 二人でビールを飲みつつ観戦するがスターティングメンバーを見て思わず二人共笑ってしまった、それで言うのだった。
「皆日本ハムじゃない」
「元の人達含めてね」
「これはないわ」
「本当に日本ハム一色じゃない」
「北海道にいるみたいね」
「そうよね」
 二人で仕事帰りに一緒に観戦しつつ話した。
「これはね」
「そのままじゃない」
「いや、これ面白いわ」
「最高よね」
「日本ハムファンにとっては」
「私達みたいな」
「そうよね」
 二人で話した、そしてだった。
 亜沙美はつまみのホタルイカの塩漬けを箸で食べてだ、澄香に言った。
「何かどんどんね」
「どんどん?」
「日本ハムいい感じになってるわね」
「これからもどんどんよくなりそうね」
「いいチームになりそうね」
「そうよね、ずっとね」
 澄香も言った、彼女は鮭の塩焼きを食べている。
「いいチームだけれど」
「どんどんよくなってるわね」
「思えば最下位の時も」
 二年連続のだ。
「暗かったかっていうと」
「よくなってきているのわかってたし」
「決してね」
「悪い感じしなかったわね」
「そうだったしね」
 そうした状況でというのだ。
「希望はしっかり見えてたし」
「それが今年花開いて」
「今の状況でね」
「それでね」
 さらに言うのだった。
「今はね」
「最高よね」
「最初は全部日本ハムとか」
「そういえば監督さんも」
 ベンチの彼、中嶋聡も観た。今はオリックスのユニフォームを着ていて何処か楽しそうに笑っている。
「日本ハムにいたことあるし」
「そうよね」
「だったらね」
 それならというのだ。 
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