八条学園騒動記
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第七百六十話 あまり力を入れていなくともその一
あまり力を入れていなくとも
セーラはクラスの中に普通に出したイギリスの庭園にある様な白いテーブルと席にダン達を座らせ紅茶とケーキを出しながら話した、ラメダスとベッキーも同席している。
「連合は大きな国ですね」
「人口四兆だからな」
「確かに大きいわね」
テンボもジャッキーも否定しなかった。
「総生産も相当で」
「エウロパやサハラの六百倍だからね」
「そうした国なので」
それ故にというのだ。
「あまり力を入れていなくても」
「エウロパへの工作にだな」
ダンは苺と生クリームのケーキを食べつつ応えた。
「そうでもだな」
「エウロパから見ればです」
彼等からしてみればというのだ。
「かなりのです」
「脅威か」
「鯨が少し動いただけで」
ここでセーラはこうも言った。
「周りの小魚にはどうか」
「大変なことだな」
「鯨同士の喧嘩で海老が死ぬとです」
セーラはこの言葉も出した。
「言われていますね」
「韓国の言葉だな」
ダンは洪童の国の話もした。
「そうだな」
「はい、実際にです」
「大国があまり力を入れていないことでもか」
「小国から見ればです」
「脅威か」
「連合から見れば少しの工作でも」
あまり力を入れていない様なというのだ。
「エウロパからしれみればです」
「脅威か」
「はい」
そうだというのだ。
「かなりの」
「そういうことか」
「連合の中でもね」
エイミーはミルクティー、青茶にミルクを入れて実に独特の色になっているお茶を飲みつつ言った、茶の色は男だが作り方は紅茶である。
「大国同士が揉めるとね」
「そこに小国が巻き込まれますと」
「大変よ」
「損害を受けますね」
「とばっちり受けてね」
そうなってというのだ。
「だから大国同士が揉めそうなら」
「小国とされる国々は離れますね」
「安全な場所に逃れて」
そうしてというのだ。
「固まってね」
「難を逃れますね」
「そうしてるわ」
こう話した。
「連合でもね」
「エウロパは連合に軍事力で何とか対していますが」
ただし数自体は全く違う、連合軍百三十億に対してエウロパ軍は十億である。
「しかしです」
「それでもなのね」
「国力はです」
「圧倒的ね」
「連合の方が」
まさにというのだ。
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