八条学園騒動記
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第七百五十九話 連合市民の認識その十一
「実際はです」
「やられたらやり返せか」
「そうやっているのね」
「そうです、ですが」
「ですが?」
「ですがっていうと」
「連合はあまり力を入れてないことはです」
エウロパに対する工作をというのだ。
「事実です」
「連合はエウロパを敵視しているが」
ダンはそれでもと言った。
「しかしな」
「それでもですね」
「まずはな」
「連合の中でどうかですね」
「そこに国益があるからな」
中央政府だけでなく各国もだ。
「だからな」
「国益こそが最も重要ですね」
「連合ではな、国益を考えない政党なぞだ」
二次大戦後の日本には長い間そうした政党も存在していた、しかも野党第一党であったのだから呆れたことだ。
「存在出来ない」
「国益重視の国ですね」
「連合はな」
それこそそこにある全ての国はというのだ。
「それでだ」
「まずは連合の中ですね」
「エウロパへの敵視は忘れないが」
そうであるがというのだ。
「しかしだ」
「まずはですね」
「連合の中で国益を求めてな」
そうしてというのだ。
「争う」
「それが連合ですね」
「だからエウロパへの工作はだな」
「連合全体から見ますと」
中央政府も各国政府も行っているがというのだ。
「然程です」
「大きくないか」
「だからあまり知られていません」
連合の中でというのだ。
「そうなっています」
「そうなのだな」
「はい、ですがエウロパから見れば」
セーラはさらに話した、ここで彼女はラメダスとベッキーにそこにいる面々にお茶をケーキを出す様に話した、そしてそうしたものを楽しみつつ話を進めるのだった。
連合市民の認識 完
2024・4・9
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