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八条学園騒動記

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第七百五十四話 未成年なのでその七

「違うでしょ」
「煙草を吸ってもだな」
「誰もがね」
 それこそというのだ。
「屑じゃないでしょ」
「そうだな」
 ダンもこのことは理解していた、そのうえでエイミーに答えた。
「そのことはな」
「そう、だからね」
「煙草への偏見はか」
「身体に悪くてもね」 
 このことは事実だがというのだ。
「気をつけないとね」
「駄目だな」
「煙草を吸わない人がいい人か」 
 エイミーは逆説的にダンに話した。
「それはね」
「また違うな」
「ヒトラーだってね」
 エウロパでは何かと極悪人と言われている彼もというのだ、描かれる際も悪魔の様に描かれるのが普通である。
「煙草吸わなかったでしょ」
「そういえばそうだったな」
 ダンもそれはと応えた。
「あいつはな」
「大の煙草嫌いだったでしょ」
「何があっても吸わなかったな」
「自分の前でもね」
 それこそ総統官邸の中ではだ。
「誰もね」
「煙草を許さなかったな」
「菜食主義でお酒も飲まなくて」
「しかも煙草も吸わない」
「修道僧みたいな生活してたのよ」
 甘党でありチョコレートやケーキを好んだ位である。
「女の人についてもね」
「話がないな」
「身内贔屓もね」
 独裁者によくある親族の重用もだ。
「しなかったしね」
「独裁者で差別主義者でなかったらまともだな」
「ええ、けれど独裁者でね」
「偏見の塊でな」
「物凄く悪いことをしたわ」
 連合では人類史上最悪の悪人の一人と言われるまでにだ。
「そしてそのヒトラーはね」
「大の煙草嫌いだったな」
「そうだったしね」
 だからだというのだ。
「煙草を吸う吸わないでね」
「いい人か悪い人かはわからないな」
「昔はね」
 二十一世紀辺りからの禁煙運動がはじまるまではだ。
「結構皆ね」
「吸っていたな」
「日本でもよ」
 自分達が今いる国でもというのだ。
「大人になるとね」
「成人したらだな」
「女の人だってね」
「吸っている人が多かったな」
「漫画家さんとか小説家さんは」
 こうした職業の人達はというのだ。
「もう普通にね」
「煙草を吸っていたか」
「そうだったしね」
 だからだというのだ。
「もうね」
「吸っているのが普通でな」
「それでいい人悪い人はね」
 それはというのだ。 
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