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仮面ライダーダブル 最高のパートナー

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第三十一章

 ベルトが光る。そして電子音が響いた。
「マキシマムドライブ」
 この音が戦場に響く。それと共に。
 ライダーは発生させた黒と緑の二つの竜巻に包まれながら上昇する。それから。
 全てのエネルギーを全身にまとい急降下してだ。
 ヘルドーパメントを両足で一気に蹴った。そこから着地して左右の蹴りを続けてソバットで放つ。
 とどめにだ。剣を抜きだ。両手にそれを持ち左から右に一閃させた。
 そこまで一瞬だった。一連の攻撃が終わった時には。
 ヘルドーパメントは動きを完全に止めていた。立ってはいたがだ。
 それでだ。そのうえでこう二人に言うのだった。
「この戦いはだ」
「俺達の勝ちだ」
「そうだね」
「その通りだ。君達は勝った」
 スサノオもそのことを認める。しかしだった。
 彼はだ。同時に二人にこうも告げた。
「しかしだ。私はまだ」
「死なないな」
「そうなんだね」
「そうだ。私はまだ君達と戦う」
 こう言うのだった。その消えゆく中でだ。
「人間と、そして」
「仮面ライダーとか」
「僕達と」
「そうさせてもらう。君達を見る為にだ」
 人間を、そして仮面ライダーを見る為にそうすると。彼ははっきりと言った。
 そのうえでだ。あらためて話すのだった。
 姿はまさに消えようとしている。しかし彼は言い続ける。
「私は。納得いくまで戦わせてもらおう」
「それなら俺達はだ」
「君が納得するまで」
「御前を倒してやる」
「そうさせてもらうよ」
「その言葉確かに聞いた」
 スサノオもだ。こう返してだ。
 まさに消える中で。最後に言い残した。
「では。また会おう」
 この言葉を残しスサノオは消え去った。後に残ったダブルはだ。元の姿に戻った。左だった。
 そこにフィリップがすぐに来てだ。その左に声をかけた。
「終わったね」
「ああ、とりあえずはな」
「この戦いは僕達の勝利だ」
 そのことをだ。左に告げるのだった。
「まずはよかったと言うべきだね」
「ああ、けれどな」
「わかっているよ。僕も聞いたから」
 それはだと。フィリップの言葉は決まっていた。
 その決まっている言葉をだ。彼はあえて言ったのだった。
「この戦いが終わっても」
「次の戦いがあるな」
「次は。スサノオは何を用意してくるか」
「けれどな。どんなので来てもな」
 それでもだとだ。左は先程までスサノオがいたその場所を見据えながらフィリップに対して話す。言葉も自然と強いものになっている。
「俺達はな」
「そうだね。何があろうとも」
「勝つ」
 一言でだ。その決意を言い切った。
「絶対にな」
「うん、それじゃあね」
「帰るか、今は」
 こうフィリップに話した。
「戦いが終わったしな」
「事務所に帰ったら。コーヒーを飲もう」
 フィリップは左にそれを勧めた。
「ディケイドの面々も入れてね」
「そうだな。大人数で飲むのもいいな」
「同じライダーとして。そして」
 さらにだ。フィリップは言った。
「同じ人間としてね」
「飲むか」
 こんな話をしてだ。彼等はその場から背を向けた。
 そうしてそのうえで事務所に帰りだ。そこで。
 コーヒーを飲む。門矢達にも振舞う。それを飲み終えてからだ。
 まずはだ。光が言った。
「お爺ちゃんもコーヒー好きでよく淹れてくれます」
「それ、思い出すよな」
「はい」
 こうだ。笑顔で小野寺の言葉に頷く彼女だった。
「同じだけ美味しいです」
「そうか、美味いか」
 左は光のその言葉を聞いて笑顔で述べた。
 
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