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わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ

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16-5

次の日、学校に行くと、校門の横には金モールで飾られて (祝 全国制覇! ラグビー部3年生女子 大活躍!) の横断幕が華々しかったのだ。そして、ホームルームの時間をつぶしての全校集会が行われ、私達3年生全員が体育館のステージに並ばされていた。

「ここに居る生徒達は、昨日行われた 中学生女子の全国大会の決勝で見事勝利を収めたんです。全国一だよ 大阪代表ということで、我が桜中の名前は表には出なかったけど、チームの大半が、ここに居る3年生なんだ 皆さんで その栄誉を讃えてください」と、校長の言葉があって、元キャプテンの璃々が

「皆さん 応援ありがとうございました 私達は 跳んで跳ねてキャンキャンズ してきました!」

「うむー なんだー 水島実海という生徒が居てな 2年前 一人で雑草だらけの荒地で草むしりをして、ボールを追いかけていたんだ そのうち仲間を増やしてな それが、このメンバーなんだ その時は、全国に行くんだって 夢みたいなことを言っていた 私は、その時、夢を持つのは良いことだ 程度に思ったんだがー 全国に行くどころか たった2年で奇跡みたいなことをやり遂げたんだ それまで、運動部は華々しくなかったけど、桜中の名前を全国に・・・」と、先生も璃々も私をマイクのところに押し出して

「あのー 私達が感謝しなければいけないのは・・・ 学校のみんな 他のクラブの人達 そして、卒業していった先輩達 それに、先生方の応援 それと 校長先生は私達をいつも暖かく見守っていてくれました 勇気をもらえたんです 私は、ラグビーをやって 本当良かったと実感しているんです 私達が 今 ここに立てているのも 皆さんのお陰です ありがとうございました」深くお辞儀をしていた。みんなから、大拍手が沸き上がっていた。

「みゅん 決まったねぇー 校長先生も涙ぐんでいたよ」

「うん 泉希 みゅうみゅん 声 震えて無かった?」

「なぁ それくらいが丁度良かってん 可愛かったよ 七海なんか大泣きしてたよ」

 その次の日にスポーツ新聞に私達のことが取り上げられていて (中学女子ラグビー 大阪代表がグループ優勝 チームのメンバーにはラグビーを始めて間も無い 桜中学校の生徒が大半で彼女達はミラクルを起こしたのだ)という小さな記事が載っていたのだ。校長先生を初めとして大騒ぎで、掲示板にも貼りだしていた。

 その騒ぎが収まった時、3者面談が再開されて、国守先生が

「全国大会の後、紅林先生のとこに、盛んに西の丸学院から誘いが来てるそうじゃぁないか ぜひとも、特別推薦枠で皆んな揃って来て欲しいってな あそこも全国制覇を目指してるって」

「先生 私・・・西の丸には行きません! 聖女学院受けます 一般で」

「うっ そうか 水島さんなら 推薦でも・・・」

「いいんです 一般入試で・・ それと 公立高校も」

「どうして 公立?」と、それまで黙って聞いていたばっちゃんが

「うっ まぁ 滑り止めやー」と、誤魔化していたが、私は、決めていたのだ。泉希と一緒にと。多分、彼女は西の丸にも行かないで公立なんだろうと。彼女のことだから、親に負担を掛けたくない思うに決まっている。

 結局、西の丸学院のスポーツ推薦に申し込んだのは、栞奈、朝陽、美鈴、鈴花の4人だった。だけど、その時になって、栞奈と朝陽は受験しなかったのだ。

「なんで 西の丸 受けへんかったん?」私は、申し込みもしなかった璃々に問い詰めていた。

「う~ん だって 又 あの二人の先輩やろぉー? ウチは京都の立志舘に行こう思ったの 女子ラグビーやってるしな まぁ 公立もどっか受けるけどな もう ラグビー辞めてもええかなーって 他の運動」

「なんやのー 璃々にしては あやふややなー」

「あやふやなん みゅんのほうやんかー 聖女学院行くんやろー? ラグビー どうすんの?」

「・・・まぁ それは・・・ どっかのクラブチームでも・・・」と、何となく気まずかったのだ。

 そして、西の丸学院への合格の知らせが二人に来て、美鈴は

「ウチ等 ふたり 少し遅れて入ったやんかー だけど、桜子、美玖先輩は何かと声を掛けてくれて、励ましてくれたんやー だから、もう一度 一緒にやりたいって 鈴花と決めたの」

「うん いいんじゃぁない あそこならレベル高いし 全国にも行けるよー」

「みゅん達とも 一緒にやりたかったんやけどなぁー」

「ごめん ウチの家も 離れ島やろー そんなにお金無いからー」

「うそっ 聖女学院に行くんだろって 話ちゃうん?」

「あぁー あれは じっちゃんがお金出してくれるって・・・」

 その後は、皆の仲がぎくしゃくしてしまっているようで、進学の話はタブーになっていたのだ。たっ君に相談しても「僕のがどうのこうのって 口を挟む話じゃあないよ」と、つれなかったのだ。 
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