わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ
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16-4
そして、全国大会の当日、初戦 大阪代表は前半からず~っとリードはしていたものの、5点差だった。そして、後半残り5分になったところで、根来コーチは璃々と朝陽を交代で投入したのだ。終了間際に朝陽が自軍ゴール前から切り込むようにして、独走でトライを決めていた。勝利を決定づけるトライだったのだ。
そして、午後の2試合目。前半を終わって7-12でリードされていた。朝陽は完全にマークされていて、彩の強引なトライだけだった。こんなに追い詰められていたのは、私等にとっては初めての経験だった。ハーフタイムの時、私は根来コーチに
「あかん あいつ等 倒しても倒しても 起き上がるん早いんやー ゾンビやでー」と、私は、去年の桜子先輩の言葉を思い出していた。
「なに ゆうとるんや みゅん 相手も同じ中学生やでー 君達のほうが可愛いぶん 勝っとるぞー 鈴花 交代やー 朝陽はマークされとる」
「コーチ ウチは まだ 走り切れてへん」と、朝陽が
「そうや コーチ ウチ等は朝陽で今まで 戦ってきたんや ウチ等を信じて 朝陽で・・」と、璃々も訴えていた。私達みんなも頷いていた。鈴花も
「うん 残念やけど ウチは明日の決勝で ええとこ 見せるから 絶対に逆転やでー」と、
「わかった 朝陽 行け! 泉希、璃々 繋げろよ!」と、根来コーチも送り出してくれた。
璃々のキックから後半は始まって、彩が強烈なタックルをしたのだけど、ラックから相手ボールになって、今度は泉希が掴まえて、ボールを奪って、私から、璃々へ、だけど朝陽が二人がかりでつぶされていた。私達は焦っていたのだけど、向こうの攻撃も確実に防いでいたのだ。そして、中盤になった時、向こう陣内に深く攻め込んだラックから私がサイドを抜けようと突っ込んで行ったが、掴まってフォワード陣がフォローしてくれていて、押し込んでいった。泉希も璃々も参加してゴール手前まで行ったが進めなくなって、私はボールを出せと指示をして、私はそのまま流れて走って、その時にブラインド側に切り返している朝陽にパスをして、朝陽はタックルに来た相手に一歩うしろに跳んでマークを外して、そのままスワーブをして次の相手も交わして中央にタッチダウンしていたのだ。試合は、そのままホイッスルが鳴って、14-12 勝ったのだ。
「よーぉーし お前等 すごいぞー 去年のリベンヂだ 朝陽 ご苦労さん やっぱり、みんなはお前を信じているんだな みゅん あのラックは計画的なんだろう? 相手をひきつけていたな!」
「そんなことないよー あれは、キャンキャンズのパターンだよ 朝陽とは初めてだったけどね ウチ等 ツーカーだよ なっ! 朝陽」
「なんやのー お尻の後ろで手の平を動かしていてー あんなのサイン無かったでー 普通わかるわけないヤン」
「ふっ でも わかったんでしょ ウチは アレをやるなって思ったからラックに参加してったんやー」と、璃々が言っていた。
次の日、決勝は予想された通り福岡代表が相手なのだ。スタンドには、校長先生、紅林先生、国守先生と詩織先生が、それに、じっちゃんとばっちやんの姿もあった。相手を真近でみると、みんながごっついのだ。男じゃぁないのって思うぐらい。
先発は朝陽では無くて鈴花が選ばれていた。試合が始まると、相手フォワードの突進が強烈で、押されっぱなしだった。なかなかボールも奪えないで、私達はタックルするばっかりだったのだ。フォワードで押し込まれて、相手にボールが出て、キック&ラッシュでバックス陣もガタガタになっいて、前半終了間際に、キックされたボールが運悪く、相手のほうにバウンドしてトライを許してしまっていた。
さっき、鈴花はボールを取りに行った時、相手の脚と交差していて、びっこを引いていたので、根来監督はすかさず朝陽に交代を、そして、美鈴にも麻耶と交代するように告げていた。私達の中でも身体の大きな子なのだ。
「もう そろそろ 向こうもバテ気味だと思う みゅん、泉希 走れよ 璃々と朝陽に繋げ! フォワードももう少しがんばれ! ボールを回せば ウチは勝てるんだからな!」
私は、璃々にエールをやれと言った。彩と麻耶にも目で合図をすると、ふたりとも頷いていた。
「跳んで跳ねるぞキャンキャンズ」「オー」と、私達は、勝利を信じていたのだ。
監督が言っていたように、私達も強烈なタックルを繰り出していたから、相手にも疲れが見えてきていた。後半が始まって5分過ぎに、泉希が相手スタンドに渡った時、強烈なタックルでノックオンを誘っていた。スクラムから出たボールを私は斜めに走って、泉希を飛ばして璃々に送った。璃々も流れて、相手を曳きつけておいて、向こうのラインの間をゴロキックで抜いていた。朝陽、泉希、私が追いかけて、朝陽が最初に捕っていて、タックルを受けながら、泉希に、泉希は相手の二人を曳きつけておいて、私にオフロードパスで、フリーになった私は中央ポストの下にタッチダウンしていた。7-7の同点だ。
私達の迫力が勝っているのを感じていた。そして、その直ぐ後には、彩と栞奈が身体を張ったような強烈なタックルで、後ろから麻耶が突っ込んでいってラックから奪ったボールを、ラインに回したが璃々が掴まってラックになって出たボールを私がパスしようとしていると、泉希がブラインドサイドに走るのが見えた。私は初めてなのだけど腕の間から泉希にトスを送ったら、泉希は強引に突破しようとして、伸ばした手でゴールの隅にタッチダウンしていた。
終了間際にも、センターライン付近のスクラムから出たボールを素早く回して、私は、璃々のフォローをしてボールを受け取って相手ウィングを引き付けて、朝陽に・・・相手がひとり朝陽にタックルにきたが、横っ飛びをしていた朝陽はそれを交わして、そこから独走で走り切っていた。19-7で勝っていたのだ。
「みんな よく 戦った! 粘り強く止めたし 向こうが後半疲れて来るだろうとは思ってた。朝陽を温存しておいて正解だったな 集中力が落ちて、マークもおろそかになるだろうと考えたんだよ」と、根来監督はしてやったりと機嫌が良かったのだ。
スタンドでも大騒ぎで、桜中の校歌こそ無かったが、道弘と励が旗を振っていた。桜子、美玖先輩の姿もあったのだ。
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