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八条学園騒動記

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第七百三十話 種類が違うその九

「そうした国ということだ」
「そうなのですね」
「生きものを処刑にも使うしな」
 連合ではそれも普通である。
「前観たものではオオカワウソを使っていた」
「オオカワウソですか」
「この動物園にもいるが」
 この生きものはというのだ。
「水族館にもいる」
「そうですか」
「そのオオカワウソも使ってな」
 そうしてというのだ。
「凶悪犯を処刑するのだ」
「それはやはり苦しむからですか」
「凶悪犯を苦しめて処刑させるならな」
 その為にはというのだ。
「連合は色々考えてだ」
「実行に移しますか」
「出来るだけ残虐に長く苦しめてだ」
 そのうえでというのだ。
「殺すからな」
「あれこれとですか」
「処刑の方法が考えられていて募集もだ」
「行いますか」
「中には処刑される凶悪犯にどんな死に方が一番嫌か聞いてだ」
「その一番嫌な処刑方法を行うのですね」
「そうする国だ」
 大尉は唾棄する目と声で語った。
「そこまでする位だ」
「連合は凶悪犯の人権は徹底して侵害する国ですね」
「凶悪犯にはな」
 あくまでというのだ。
「そうするのだ」
「そうですか」
「そうした国ということはな」
「理解することですね」
「そして食べた命はな」
 その生きものはというと。
「丁重にだ」
「弔うのですね」
「そうするのだ」
「そこはしっかりしていますね」
「命を粗末にしない、だから動物虐待はな」
「人間に対するのと同じだけ重罪ですね」
「そう定められているのだ」
「それも中央政府の法律で」
 連合を代表する政府のそれである、その為各国法も優先される。そして中央政府裁判所は連合で最上位の裁判所とされている。
「そうですね」
「定められていてな」
「動物を惨たらしく殺せば」
「連合では死刑も充分にある」
「それも拷問的処刑で以て」
「何度も言うが連合は命を粗末にする輩には容赦しない」
 その人権を一切考慮しないというのだ。
「全くな」
「それで動物虐待にもですね」
「命を大事にする故にな」
 人間以外のそれもというのだ。
「だからだ」
「拷問的処刑も行われますね」
「犬を食べることはいい」 
 事実連合では犬も食べている。
「しかしな」
「それでもですね」
「韓国ではかつて犬を惨たらしく殺してからだ」
「食べていたのですね」
「何でも徹底的に怖がらせて殺した方がだ」
 食べる犬をというのだ。
「美味くなるそうでな」
「それは本当でしょうか」
「私は知らない」
 この件についての真偽はというのだ。
「だがそうした殺し方でだ」
「食べていましたか」
「しかし今はな」
「それは禁じられていますか」
「そうなっている、もっと言えば犬を食べることもあるが」 
 連合ではというのだ。 
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