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八条学園騒動記

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第七百二十九話 カバは狂暴その四

「二十世紀後半からな」
「言われていましたね」
「砂漠イコール悪とだ」
 その様にというのだ。
「言われてだ」
「認識されていましたね」
「その名残りかも知れない」
「連合で砂漠が嫌われるのは」
「運河を引いて湖もな」
「人造湖ですね」
「それも造ってな」
 そうしてというのだ、連合の優れた惑星会蜂技術は緑化に対しても発揮され実際に緑化されているのだ。
「土の質もだ」
「砂からですか」
「土にだ」
 これにというのだ。
「変える」
「そうしますか」
「そして草木もな」
 これもというのだ。
「植えてだ」
「完全に変えますね」
「そしてだ」
 大尉はさらに話した。
「農地もな」
「開墾していきますか」
「そうしていきな」
「移住もですね」
「していく、常にかなりの予算を用いてな」
 そうしてというのだ。
「そのうえでだ」
「緑化と移住をですね」
「進めるのだ」
「そうですか」
「砂漠は最低限でいい」
 大尉はまた言った。
「それがな」
「連合の考えですか」
「出来る限り少なくしてな」
「他の場所はですね」
「緑豊かにする、そして」
「そしてですか」
「ジャングルはな」
 こちらはというと。
「出来る限りだ」
「保全しますか」
「サバンナやツンドラもな」
「木々がある場所はそうしますか」
「連合は木が好きだな」 
 そうした国だというのだ。
「そしてもっと言えば花もな」 
「好きですね」
「そうだな」
「それもかなり」
「まあ花を嫌いな人間はいない」
 大尉は言い切った。
「花は美の基本でだ」
「美を嫌うことはですね」
「人の本能としてな」
 この問題でというのだ。
「ない」
「だからですね」
「花を好きでだ」
 それでというのだ。
「まことにな」
「普通ですね」
「むしろあらゆる花を嫌うなら」
 そうした人間はというと。
「かなりだ」
「おかしいですね」
「少し診せた方がいい」 
 病院の医者にというのだ。
「そうとさえ思う」
「あらゆる花を嫌うなら」
「自分以外の生きもの全てを忌み嫌う輩はいる」
 こうしたケースは存在するというのだ。 
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