神々の塔

「絶対にや」
「投票せんことやね」
「そや、それで綾乃ちゃんもな」
「しっかりやってくことやね」
「政をな」
　棟梁としてというのだ。
「これからもな」
「塔から帰ったら」
「そうすることや、ただな」
「ただ？」
「一人だけやとな」　
　それならというのだ。
「出来ることは限度がある」
「一人だけやとね」
「幾ら優秀でもな」
「特に政は」
「優秀な人材もや」
「必要やね」
「例えば十星連合やと」
　即ち自分達の勢力ではというのだ。
「適材適所でな」
「星の人を置いて」
「元からおる人達もな」　
　この世界のというのだ。
「ちゃんとな」
「用いることやね」
「適材適所で」
　それでというのだ。
「やってくことやで」
「それも大事やね」
「ただ内政は」
　これはというと。
「やっぱり太宰君やな」
「柱やね」
「何と言ってもな」
「政策出してくれて実行もしてくれる」
「的確かつ迅速にな」
「議会の意見も聞いてまとめてくれて」
「ほんまな」
　何と言ってもというのだ。
「太宰君がおってくれて」
「助かってるわ」
「十星連合は」
「大宰相は私でも」
　それでもとだ、その大宰相の役職にあるリーが述べた。
「外交はカマンダ君で」
「内政は太宰君やね」
「二人がそれぞれ柱や」
「そやね」
「内政と言っても外交以外の国政全般になるけどな」
「治安とか産業とかインフラとか技術とか」
「その全般をな」
　まさにというのだ。
「やってくれてる」
「ほんま立派に」
「私が見てもな」
「太宰君は柱やね」
「内政のな」
「そやからやね」
「彼がいてくれて有り難い」
　リーも心から言った。
「何と言っても」
「そやね、ほんま国政は一人で出来へんし」
　綾乃はリーの言葉に頷いて話した。
「他のこともやね」
「同じや」
「一人で出来ることはあっても」
「限られてる」
「何も出来んと言ってええ位に」
「そや、それでや」
　その為にというのだ。
「大事なんはな」
「女帝でもやね」
「人を見抜いてな」
　その資質をというのだ。