神々の塔
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第四十六話 女帝達その二
「女性議員や女王や」
「女帝さんやね」
「問題は資質や」
「有能かどうか」
「碌でもないとな」
「あかんね」
「昔女は政に口出すなとか言うたな」
この言葉も出した。
「政治家の奥さんとか」
「ああ、それで日本でも言われてて」
「日野富子さんとか淀殿さんとか」
尚淀殿は生前はお袋殿と呼ばれていた、尚官位にも任じられていなかったので自分が思っていたより高く見られていなかったという。
「そうした人達やね」
「よお言われてたな」
「そやね」
「その人達もな」
「資質の問題やね」
「日野富子さんはな」
「評判悪かったらしいね」
生前からだ。
「どうも」
「そやな」
「お金儲けが好きで」
「結構えげつなかったらしいな」
「そやったらしいし」
このことも生前から評判が悪かった。
「それで淀殿さんは」
「どう見てもな」
「政治家の能力ないし」
「何もわかってなかったな」
「政のことは」
「戦のこともな」
「そういうのは全くの無能で」
それでというのだ。
「散々やってもうて」
「ああなったな」
「そやね」
こう言うのだった。
「あの人は」
「そやけどな」
「有能やとやね」
「マリア=テレジアさんとかな」
ハプスブルク家中興の祖と言われる人物だ、女帝と言われることが多いが実は皇帝になったのは夫のフランツ=フォン=シュテファンだった。
「エカテリーナさんとか」
「ロシアの」
「あと実は基本君臨するだけやったけど」
それでもというのだ。
「ビクトリアさんとか」
「イギリス絶頂期の女王さんやね」
「ああした人等やとな」
「ええね」
「そや、政治家も性別やなくて」
「能力次第やね、そういえば」
綾乃はここでこう言った。
「日本の女性議員さんって」
「おかしなの多いな」
「何か髪の毛ショートにしてると」
綾乃は自分が思ったことを言った。
「どうも」
「変な人やったりするな」
「あからさまに」
「何やこれっていう人がな」
「多いね」
「ああした人等はあかん」
シェリルは言い切った。
「投票したらな」
「そやね」
「それをや」
「する人等がおるから」
「もうあかんって思ったら」
それならというのだ。
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