八条学園騒動記
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第七百二十六話 チーターは実はその十二
「恵みもだ」
「もたらすのですね」
「そうだ、雨を台風に変えてだ」
そうしてというのだ。
「恵みとする、戦いは克服するべきものとしてだ」
「考えているのですね」
「そうした神でな」
「邪悪かというと」
「決してだ、性のこともだ」
こちらのこともというのだ。
「司っているしな」
「そちらのこともですか」
「そうだ、そしてジャガーの姿にもだ」
今自分達が観ている獣のというのだ。
「なるのだ」
「そうですか」
「これがな」
まさにというのだ。
「そうした神だ」
「そうですか」
「ただジャガーも人を襲うが」
このことについてまた話した。
「しかしな」
「然程多くないのですか」
「然程大きくないな」
「はい、虎やライオンに比べて」
上等兵はジャガーをその目で観ながら答えた、そうしながら大体豹と同じ位の大きさだと内心思った。
「そうですね」
「だから然程な」
「襲われないですか」
「自分より大きな相手は襲わないからな」
「ではです」
上等兵はそう聞いて述べた。
「連合の者ならば」
「大柄だからな」
「それで、ですね」
「然程襲われない、また縄張りに入らないとな」
ジャガーのそれにというのだ。
「襲わない」
「そうなのですね」
「ネコ科の生きものには縄張りがあるな」
自身のテリトリーがだ。
「そこに入らないとだ」
「襲わないですね」
「街や村にはまずない」
人の居住環境にはだ。
「ただ牧場等だとな」
「家畜を襲うこともありますね」
「そうしたことがあってな」
そしてというのだ。
「獣害の元凶にはだ」
「なっていますか」
「そうだ」
まさにというのだ。
「そうなっている」
「それも問題ですね」
「人を襲うこととな」
「やはりそうですね」
「ただ連合のガードは堅固だからな」
家畜へのそれはというのだ。
「そうはな」
「獣害はないですね」
「牧場等を経営する方が相当迂闊かだ」
大尉はさらに話した。
「お金がなくな」
「ガードまで回せない」
「そうでもないとな」
「しっかりと守れますね」
「それこそ恐竜すら退けられるのだ」
そこまでというのだ。
「連合のそうしたガードはな」
「それならですね」
「ジャガー位はな」
「退けられますね」
「普通に行えばな」
「そうなりますか」
「連合ではな、しかしな」
それでもとだ、大尉は上等兵に話した。
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