ハッピークローバー
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百四話 過ごしやすくなってその十二
「楽しむわね」
「晩ご飯の後でね」
「それで晩ご飯も」
それを見るとだった。
「今夜は栗ご飯に」
「茸のお味噌汁よ」
「そうよね」
「お漬けものもあってね」
それでというのだ。
「メインはね」
「その二つね」
「秋になったから」
母は笑顔で言った。
「それにしたのよ」
「栗ご飯大好き」
理虹の横にいる妹が笑顔で言ってきた。
「お母さん有り難う」
「あんた本当に栗ご飯好きよね」
「栗は何でも大好きよ」
妹は自分に言ってきた姉に満面の笑顔で答えた。
「ご飯にしてもそのまま食べてもお菓子にしても」
「どれでも好きよね」
「天津甘栗だってね」
こちらもというのだ。
「大好きよ」
「そうよね」
「だからね」
「今晩はなのね」
「嬉しいわ」
「じゃあ一杯食べるわね」
「絶対にね」
「私栗ご飯も好きだし」
理虹は今度は自分のことを話した。
「それに茸のお味噌汁だけれど」
「あんた茸も好きでしょ」
「ええ」
母にその通りだと答えた。
「色々な茸がね」
「椎茸入ってるし」
妹がここでまた言ってきた。
「いいわね」
「あんたの大好物ね」
「栗も大好きだけれど」
妹はまた姉に満面の笑顔で答えた。
「椎茸もね」
「大好きよね」
「バター焼きも大好きで」
「お味噌汁に入れてもね」
「大好きで」
それでというのだ。
「今からね」
「お味噌汁も頂くわね、じゃあ私はね」
柿を見つつ言った。
「ご飯とお味噌汁の後で」
「お姉ちゃんは柿ね」
「これが一番楽しみよ」
見ればじっと見ている、柿を。
「一個ね」
「丸ごとなのね」
「かぶりつくわ」
「富有柿だから」
母はそれでと話した。
「種はね」
「ないのね」
「あんたあっても普通に食べるけれど」
「柿自体が好きだから」
「それでも姉ない方がいいでしょ」
「食べやすいわ」
理虹もそれはと答えた。
「その方がね」
「だからでしょ」
「種なしにしてくれたのね」
「今スーパーで売ってるのは殆どこれだけれど」
種なしだがというのだ。
「スーパー種ありもあったのよ」
「そうだったの」
「安くね」
「それじゃあ種ありも」
「買おうと思ったわ」
実際にというのだ。
ページ上へ戻る