八条学園騒動記
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第七百二十五話 ライオンの昼寝その四
「注意すべきはな」
「何でしょうか」
「実は連合ではライオンも食べるのだが」
「そこは連合らしいですね」
「しかしあまり美味くはないらしい」
「そうなのですか」
「もっと言えばネコ科の生きものはな」
この種類の生きもの全体がというのだ。
「そうなのだ」
「美味くはないのですか」
「一応中華料理で猫も食べるしだ」
大尉は微妙な表情になって話した、それはあくまで一般的なものではなく広くは食べられていないともう顔に出ていた。
「虎もだ」
「食べますか」
「そうだが」
「あまり、ですか」
「そうだ、犬も狼もな」
「同じですか」
「食べられることは食べられるが」
それでもというのだ。
「広くはな」
「食べられていませんか」
「連合でも美味くだ」
そうしてというのだ。
「増えやすい生きものが好まれる」
「牛や豚や羊の方がですか」
「犬や猫より好まれてな」
「ライオンもですか」
「食べられることは食べられるが」
このことは事実だがというのだ。
「あまりだ」
「食べられないですか」
「そうだ」
まさにというのだ。
「味はよくないそうでな」
「そういえばサバンナの生きものは」
どうかとだ、上等兵はその地域に住む生きもの全体の話をした。
「あまりです」
「食べられないな」
「左様ですね」
「ライオンに限らずな」
「ヌーや象やキリンも」
「サイやカバもな」
こうした生きもの達もとだ、大尉は話した。
「あまり食べないな」
「左様ですね」
「私はどの生きものも食べたことはないが」
それでもというのだ。
「あまりだ」
「どの生きものもですか」
「美味しくない様だ」
「そうですか」
「レイヨウやシマウマについてもな」
こうした生きもの達もというのだ。
「その様だ」
「そうですか」
「しかしだ」
それでもというのだった、さらに。
「連合の者達は何でも食べてもな」
「それでもですか」
「頻繁に食べるものとだ」
「そうでないものがありますか」
「馬とシマウマではな」
「馬の方をよく食べますか」
「馬刺しにしてな」
そうしてというのだ。
「他にはステーキや鍋にしてもだ」
「食べますか」
「そしてシマウマも食べるにしてもな」
「馬の方をよく食べますか」
「そうだ、美味い方をな」
「連合ではよく食べますか」
「そうしている、だからライオンもだ」
今自分達が目にしている彼等もというのだ。
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