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八条学園騒動記

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第七百二十五話 ライオンの昼寝その一

                ライオンの昼寝 
 大尉は上等兵を今度はライオンのコーナーに連れて行った、見れば彼等は時間帯もあり昼寝をしていた。
 鬣を持つ雄ライオンは仰向けになって腹を出して寝ている、上等兵はその雄ライオンを観て言った。
「この姿を観ますと」
「とてもだな」
「百獣の王には思えません」
「そうだな」
 大尉も否定せずに答えた。
「誰もがそう思うな」
「左様ですね」
「私もだ」 
 大尉もというのだ。
「この姿だけを観るとな」
「とてもですね」
「百獣の王とはな」
 その様にはというのだ。
「思えない、だが昼はだ」
「ライオンはこうですね」
「寝てな」
「夜に行動しますね」
「そうするのだ」
「左様ですね」
「基本夜行性だ」
 ライオンはというのだ。
「だからだ」
「昼はこうして寝て」
「夜にだ」
「活動しますね」
「そうしている、狩りもな」
 これもというのだ。
「夜にだ」
「行いますね」
「そうする、夜は視界も遮られてだ」
 夜の闇にだ。
「しかも涼しい」
「ライオンは暑い場所にいますからね」
「サバンナ等にな」
「そうですね」
「星によっては寒い場所にもいるが」
 寒帯や冷帯にである。
「進化によってな」
「そうなっていますね」
「しかしだ」
 それでもというのだ。
「基本はな」
「熱帯に棲息していますね」
「だから昼はな」
 暑いこの時間帯はというのだ。
「寝てだ」
「動かない様にして」
「そして体を休めてな」
 そうもしてというのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「涼しく視界が遮られる夜にな」
「狩りをしますね」
「ライオンは夜目が利く」
「ネコ科の生きものなので」
「だからだ」
 まさにその為にというのだ。
「そのこともあってな」
「夜行性ですね」
「それで昼はな」
 今の時間帯はというのだ。
「こうしてだ」
「寝ているのですね」
「ぐっすりとな」
 そう言っていいまでにというのだ。
「そうしているのだ」
「左様ですね」
「この姿を観るとだ」
 大尉はまたこう言った。 
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