ドリトル先生の落語
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第九幕その三
「確かに売れっ子の人がいますといいですが」
「事務所にとって」
「ですがそれ以前にです」
何といってもというのです。
「本物の売れっ子はどういった人か」
「確かな芸を備えている人ですね」
「歌手ですと歌唱力ですね」
「俳優さんや女優さんですと演技力で」
「そしてお笑いの人達はです」
この人達はといいますと。
「何と言ってもです」
「笑わせる力ですね」
「確かなそれがありませんと」
さもないと、というのです。
「面白くないです」
「左様ですね」
「それがなくて」
さもないと、というのです。
「例え売れても本物ではないので」
「長続きしませんね」
「一発芸でもです」
こういった芸でもというのです。
「確かな面白さがありますと」
「いいですね」
「そうです、本当にです」
「面白い、笑わせようとすると本気になっている」
「それがある人は本物の売れっ子になれるので」
「事務所としてもですね」
「本来はそうした人達を育てるべきですね」
こう言うのでした。
「ですから今のテレビはです」
「そうした人が出なくて」
「本当に面白くなくて」
番組もというのです。
「出ている人達も同じです」
「そういうことですね」
「そうかと。では今日は」
「本物のお笑いをですね」
「楽しみましょう、テレビではそうでも」
こちらの媒体は面白くなくてもというのです。
「それ以外ですと面白いのですから」
「嘆かないことですね」
「嘆くよりもです」
まさにというのです。
「面白い人達を探す」
「そうするといいですね」
「はい、ですから」
それでというのです。
「こうした舞台それにユーチューブで」
「チェックすることですね」
「そうしていくことがいいです」
「そうですか」
「中には元自衛官で」
先生は日笠さんに笑顔でお話しました。
「自衛隊のことを紹介してくれる漫才師さん達もいます」
「元自衛官ですか」
「僕はこの人達の漫才を観ていませんが」
それでもというのです。
「トークは面白いです」
「そうなんですね」
「こうした人達もいますし」
「ユーチューブはですか」
「いいですよ」
面白いというのです。
「こちらも」
「ではこれからそちらもチェックしていきます」
「そうされて下さい、では漫才も終わりましたし」
先生は日笠さんにあらためてお話しました。
「次はです」
「落語ですね」
「それを観ましょう」
「それでは」
日笠さんも笑顔で応えます、そしてです。
二人で落語も楽しみました、その中で春琴さんの落語もあって二人で観てです。
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