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星河の覇皇

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第八十五部第一章 国防省への忠告その五十二

「一度に投入したくてね、予備にしても」
「その時にですね」
「一度で投入し」
「そうして決める」
「そうしたことがお好きですね」
「そこで予備を残しておくということは」
 それはというのだ。
「どうにもね」
「苦手意識がおありで」
「それで、ですか」
「今回もですか」
「嫌に思われていますか」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「このことはね」
「そうなのですね」
「それではですね」
「この追加投入については」
「外相としましては」
「苦手なりにね」
 自分でその意識があるからこそどうにもやりたくはない、そうした気持ちがあろうともどうしてもというのだ。
 外相、責任者としてこう言った。
「やっていくわ」
「左様ですか」
「では、ですね」
「ここはそうしてことを進め」
「そのうえで、ですね」
「各国政府に勝つわ、ただね」
 ここでだ、伊東はスタッフ達にこのことも話した。
「この抗争は長くなるかも知れないわ」
「その可能性はありますね」
「どうしても」
「何時終わるかわからない」
「それは、ですね」
「各国政府も国益がかかっているから」
 国家にとって何よりも重要なそれがというのだ。
「だからね」
「相手も退かないですね」
「容易には」
「そしてその分長引きますね」
「どうしてもそうなりますね」
「それは避けられないわ」
 絶対にというのだ。
「だから粘ってくるわよ」
「連合の各国政府はそれぞれの国益に厳しいです」
「しつこく食い下がってきます」
「そしてそのうえで、です」
「容易に下がらないですから」
「対立が長引くことも」 
 このケースもというのだ。
「考えていくことよ」
「左様ですね」
「それではですね」
「我々にしてもですね」
「そこは頭の中に入れていきますね」
「そしてことを進めていくけれど」
 それでもというのだ。
「焦らないと言ったけれど焦れないこともよ」
「大事ですね」
「何時終わるかとなる」
「痺れを切らしても駄目ですね」
「そう思った時は」
 まさにというのだ。
「敗れる時よ」
「左様ですね」
「そう思った方が負けですね」
「長いと思いそこから焦れれば」
「それで終わりですね」
「スポーツでもそうでしょ」
 こちらのジャンルの勝負でもというのだ。 
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