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星河の覇皇

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第八十五部第一章 国防省への忠告その五十一

「忘れない様にしていくわよ」
「わかりました」
「それではですね」
「我等はですね」
「このこともですね」
「やっていくわ、しかし余裕がね」
 伊東はあらためてこのことを思った。
「ないわね」
「左様ですね」
「どうにもですね」
「人材もそうですが」
「予算もですね」
「限りがありますね」
「どちらも無限の組織なんてないわ」
 絶対にという言葉だった。
「到底ね」
「左様ですね」
「そのことはですね」
「どうしても」
「ある筈のないことですね」
「お金と人材はあるだけ使う」
 カバリエはこの言葉も出した。
「それぞれの組織でね」
「何処もそうですね」
「我々にしても」
「それは同じですね」
「どうにもですね」
「ええ、これは絶対に相手もそうよ」
 こちらもというのだ。
「当然ね」
「各国政府もですね」
「それは同じですね」
「どうにもですね」
「予算と人材はあるだけ使う」
「そうするものですね」
「予備は置いていても」
 それでもというのだ。
「好きなだけ使えるとはね」
「ならないですね」
「左様ですね」
「相手もそうで」
「当然我々もですね」
「そうよ、そんな組織があれば見てみたいわ」
 こうも言ったのだった。
「この世にあるのか」
「官公庁も企業もですね」
「そして財産や各種団体にしても」
「それは同じですね」
「何処もそうですね」
「そうよ、同じだからね」
 まさにというのだ。
「私達も同じよ」
「限られた予算と人材をどう使うか」
「それが問題ですね」
「あらゆる組織がそうですが」
「我々もそうであるので」
「考えていきましょ」
「先の先を読んでね、ただね」
 ここでだ。カバリエはこうも言った。
「私はどうもそうしたことが苦手なのよね」
「外相はよくそう言われますね」
「その様に」
「何処に誰をどれだけ送るか」
「状況に応じてそうされることがどうにもと」
「よく言われますね」
「予算についてもね」 
 こちらのこともというのだ。
「どうもね」
「我々はそう思いませんが」
「外相ご自身としてはですか」
「そう思われているのですね」
「そうなのですね」
「そうよ、私はね」
 さらに言うのだった。 
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