八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七百十九話 国鳥その五
「家鴨のものも人気だしな」
「駝鳥もですか」
「そうなのだ」
「兎角何でも食べる国ですね」
「だから四兆の人口の胃袋をだ」
「満たせますね」
「そうだ」
こう上等兵に話した。
「家畜やペットも含めてな」
「連合のペットは見る限り」
「皆丸々としているな」
「健康的に」
「彼等も食べているからだ」
それ故にというのだ。
「丸々とな」
「太っているのですね」
「そういうことだ」
「そうなのですね」
「そしてだ」
大尉は話を続けた。
「様々な調理もだ」
「行っていますね」
「各国でな駝鳥にしてもな」
「それは同じですか」
「中には珍味としてだ」
その扱いでというのだ。
「鶯の舌や孔雀の脳もだ」
「食べますか」
「そうしている、元々は古代ローマの珍味だったが」
「連合でも食べますか」
「そうしてだ」
そのうえでというのだ。
「楽しんでいる」
「古代ローマのものまで」
「敵のものであってもな」
エウロパの源流はローマそしてギリシアにあるとされている、だから連合から見て古代ローマもローマ帝国も敵であるのだ、事実かなり批判的な評価をしている。
「美味いならな」
「食べる国ですか」
「そしていいと思えばな」
「採り入れるのですね」
「連合はな」
「柔軟なのですね」
「そうだ、いいと思ったものはな」
まさにというのだ。
「連合はな」
「何でも採り入れてですね」
「発展していくのがな」
「連合ですか」
「だからここまで発展していてだ」
「これからもですね」
「発展してく」
そうなるというのだ。
「この国は発展にこそな」
「力を注いでいますね」
「停滞は何か」
連合から見てというのだ。
「それは罪であり悪だ」
「そうしたものですか」
「だからだ」
「常に発展していますか」
「そうなのだ、そして食べるものもな」
これもというのだ。
「常にだ」
「何でも多くをですね」
「口にしていてな」
「古代ローマで食べていたものもですか」
「鶯の舌なり孔雀の脳味噌なりな」
そうしたものをというのだ。
ページ上へ戻る