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八条学園騒動記

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第七百十九話 国鳥その四

「流石にあの頃のドイツよりは遥かに少ないですが」
「それでもいることはな」
「事実ですね」
「そしてだ」 
 そのうえでというのだ。
「連合も然りでだ」
「人を食べることはですか」
「相当な狂気に陥ってでもいないとな」
「若しくは極端な飢餓状態ですね」
「そうでもないとな」
 さもないと、というのだ。
「有り得ないことだ」
「普通ではないですか」
「そもそも人が人を食うと病気になる」
「クールー病ですね」
「生きものは同種を食べるとな」
「よくないのですね」
「人間だとクールー病になるしな」
 大尉はさらに話した。
「これは非常にだ」
「悪い病気ですか」
「そうだ、出来る限りな」
「人間は人間を食べないことですね」
「それは連合もわかっている、猿を食べてもだ」
 人減に近いこの生きものをというのだ。
「しかしな」
「人間自体はですね」
「食べない、だから二本足のものはな」
「人間以外となりますね」
「そういうことだ、尚鳥は空を飛んでいない種類もな」 
 そうしたものもというのだ。
「食べるがな」
「そもそも鶏も飛びませんし」
 最も食べられている鳥類であることはどの国でも同じである、大々的に家畜化されているからである。
「空を飛ぶものは飛行機以外といっても」
「空を飛ばない鳥も含む」
「そういうことですね」
「尚モモンガやトビトカゲも食べる」
「そうした空を飛ぶ生きものもですか」
「トビウオも食べるしな」
 魚の方もというのだ。
「そちらもな」
「食べますね」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「飛べない鳥もでだ」
「食べるのですね」
「駝鳥等もな」
「ああ、あの鳥ですか」
「それもかなり食べる」
 連合の中ではというのだ。
「卵までな」
「駝鳥の卵ですか」
「どうもこれが結構だ」
「美味しいのですか」
「オムレツ等にするとな」
「駝鳥の卵のオムレツですか」
「肉を食べるならだ」
 その鳥のだ。
「卵もだ」
「食べますか」
「それでだ」
 その為にというのだ。
「駝鳥の卵もな」
「食べるのですね」
「鶏の卵も鶉のそれも食べてな」
 そうしてというのだ。 
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