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八条学園騒動記

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第七百十九話 国鳥その六

「身体全体も含めてな」
「食べますか」
「駝鳥も鶯も孔雀もエウロパでは食べないな」
「むしろ食べられるものとはです」
 上等兵もそれはと答えた。
「考えていませんね」
「そうだな」
「はい、とても」
「しかしだ」
「連合では食べるのですね」
「それで駝鳥も食べる」
 この鳥もというのだ。
「今話した通りにな」
「卵も含めてですね」
「しかも美味いのだ」
 その駝鳥を今も観つつ話した。
「これがな」
「ではです」
 上等兵はここで二人の近くにあったペンギンのコーナーに顔を向けた、そのうえで大尉に対して尋ねた。
「ペンギンも」
「いや、ペンギンは食べない」
 大尉も彼等を観た、そのうえで答えた。
「彼等はな」
「そうなのですか」
「何故かというとな」
 大尉は彼等が食べない理由も話した。
「ペンギンは美味しくないという」
「そうなのですか」
「だからだ」
「連合でもですか」
「食べない、尚ドードー鳥は家畜化されているが」
 そして肉も卵も食べられている。
「最初はまずかったという」
「美味しいと聞いていますが」
「だから家畜化されてだ」
「肉が美味しくなる様にですか」
「品種改良されてだ」
 そうなってというのだ。
「それでだ」
「美味しくなったのですか」
「あの鳥はな」
「今ではペットにもなって」
「家畜にもなってな」
「可愛がられてです」
「食べられているが」
 それでもというのだ。
「その肉は最初はな」
「まずかったのですね」
「だから地球ではすぐに食べられなくなった」 
 モーリシャス諸島にいた彼等はというのだ。
「その肉はな」
「まずかったので」
「だが絶滅したのはな」
「確か人間が持ち込んだ犬や豚に襲われ」
「卵を鼠に食われてだ」
 そこには雛も入っていた。
「鼠は船にいた」
「その彼等がですね」
「人間と共に島に入ってな」
 そうしてというのだ。
「そして人間も見世物だの学問だのだ」
「その為に持ち去り」
「個体数は急激に減りな」
「飛べず動きが鈍く」
「しかも攻撃手段も乏しいな」
「そうした鳥だったので」
「外からの脅威には無力でだ」
 それでというのだ。
「ドードー鳥は絶滅した」
「地球では」
「そうだった、だがな」
「他の星に棲息していて」
「連合ではな」
「家畜化したのですね」
「そして食べている、ドードー鳥のステーキもな」
 この料理もというのだ。 
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