星河の覇皇
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第八十五部第一章 国防省への忠告その二十九
「そしてです」
「わざと偽情報を出してな」
「それを掴ませます」
「そうした国だ」
「潜入や接近が困難な相手の持っている情報はどうしてもです」
「手に入れにくい」
「その為手に入れた情報は」
それはというと。
「チェックはしますが」
「苦労して手に入れたと考えてな」
「その時点で喜び」
そしてなのだ。
「例えチェックをしていても」
「真偽はな」
「見極めることがおろそかになりがちです」
「彼等はそれがわかっている」
イスラエルの長老達はというのだ。
「だからだ」
「余計に悪質ですね」
「偽情報を流すことは謀略の常だ」
「我々もよくしています」
「そして各国政府もな」
「伊東首相も得意ですね」
これもまた伊東の謀略の一つだ、神妙性があると思われる偽情報を流してそれで相手を間違った方に動かせるのだ。
「偽情報は」
「そしてそれが最も得意であるのはな」
「イスラエルの長老達で」
「彼等から秘かに手に入れる情報はな」
何といってもというのだ。
「その真偽のチェックがだ」
「重要ですね」
「そうだ、そこは頼む」
「彼等には我々は何度も煮え湯を飲まされています」
「彼等は逆のことを言うがな」
中央政府にそうされている、とだ。
「そこは認識の違いだが」
「それでもですね」
「我々はそう思っていてだ」
それでというのだ。
「この度もな」
「あの方々については」
「情報の真偽にはな」
「用心が必要ですね」
「何といってもな」
こう述べるのだった。
「我々も」
「それでは」
「そのことも気をつけてな」
「情報収集にあたります」
カバリエも約束した。
「その様に」
「ではな」
「連合はどの政府も煮ても焼いても食えない」
「そうした政府ばかりですね」
「常に合従連衡を繰り返し」
そうしてというのだ。
「凌ぎを削っている」
「そうした政府ばかりで」
「まことにな」
「一筋縄ではいかないですね」
「文字通りにだ」
まさにというのだ。
「煮ても焼いてもだ」
「そうした政府ばかりですね」
「だからだ」
その為にというのだ。
「我々もな」
「そうした相手ばかりと認識して」
そうしていうのだ。
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