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星河の覇皇

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第八十五部第一章 国防省への忠告その二十七

「幕僚課程というものが言うなら大学でしたが」
「そこでもか」
「三つの自衛隊が一緒に教育を受けていました」
「そこも学んだか」
「はい、ですから」
「士官学校と軍大学は中央政府軍各国政府軍同じか」
「そうしました、運営は共同にしました」
 中央政府国防省とその士官学校が存在している国の国防省の共同だ、八条はそのことも定めたのだ。
「そしてその運営でもです」
「中央政府と各国政府が常に顔を見合わせる」
「そうなるので」
「交流が深まってか」
「絆が出来るので」
 だからだというのだ。
「いいと考えてです」
「定めたか」
「教育課程では分けるよりも」
「同じである方が対立は和らぐか」
「そう考えて」
 それでというのだ。
「定めましたが」
「そうだな、変わった考えだと思うが」
 それでもとだ、キロモトは答えた。
「悪いとはだ」
「大統領も思われないですか」
「むしろいい考えだとだ」
 その様にというのだ。
「思う」
「それでは」
「これからもな」
「その様にですね」
「教育はしていこう、そのうえで」
 キロモトはさらに言った。
「中央政府軍と各国政府軍はな」
「有事に連携が出来る様にですね」
「していこう」
「それでは」
「君に任せておけば問題はないな」 
 キロモトは今度は微笑んで述べた。
「連合の国防は」
「そう言って頂けますか」
「私が実際に思うことだからな」
 それ故にとだ、やはり微笑んで述べた。
「そう言わせてもらう」
「左様ですか」
「何かあったら言うが」
 それでもというのだ。
「基本はだ」
「任せて頂けますか」
「君を見てのことだ」
 その資質をというのだ、政治家としてのそれを。
「では宜しく頼む」
「それでは」
 八条も応えた、そうしてだった。
 彼はキロモトとの話を終えて国防省に戻り自身の仕事を再開した、キロモトはその話を終えてだった。
 各国政府の動向を聞いた、そうして今度はこう言った。
「今は別にな」
「これで、ですか」
「構わない」
 こう言うのだった。
「動くことはない、少なくともな」
「表立っては」
「情報収集に徹しよう」
 こうカバリエに話した、今は大統領の執務室で話している。
「あくまでな」
「そしてですね」
「そうだ、何かあればな」
 その時にというのだ。 
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