星河の覇皇
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第八十五部第一章 国防省への忠告その二十四
「交流を深めていこうと考えています」
「そういうことか」
「幸い士官学校は各国に存在しています」
「軍事課程のある大学もな」
人口が多い国では幾つも士官学校がある。
「そしてだな」
「そこから中央政府軍の士官も輩出されていて」
「各国軍もだな」
「成績ではなく志願でそうなっています」
「そのことも大きいな」
「同じ学校で席を並べていますと」
即ち同期ならというのだ。
「それで絆が出来るので」
「所属する軍隊が違えどな」
「同期として」
その関係でというのだ。
「助け合っていけます」
「だから国防省だけの士官学校をもうけなかったか」
「学校は一緒にしました」
中央政府軍も各国軍もというのだ。
「そうしました、そして大学も」
「そちらもだな」
「はい、軍大学も」
これもというのだ、尚連合では士官学校は大学扱いであるので軍大学は名称はともかく大学院という認識である。
「同じにしました」
「中央政府軍の士官も各国軍の士官も共に学ぶ」
「そこで連合全体の国防を学び」
そしてというのだ。
「同時に相互理解を深め」
「絆を深めるか」
「そうしました」
「それぞれの軍での学校にせずにだな」
「はい、その様にです」
したというのだ。
「私は」
「そこまで考えているとはな」
「中央政府と各国政府の対立は確かに深刻で」
「その対立がだな」
「連携にも影響することは間違いないので」
そのことを読んでというのだ。
「その様にしました」
「そして有事にはか」
「中央政府軍も各国政府軍も共にです」
「その有事にあたるか」
「その様になる様にしています」
「成程な」
「そしてです」
八条はキロモトに話さらに話した。
「その有事から市民と国土を守る」
「そうなる様にしているな」
「やはり軍隊は市民と国土を守るものなので」
「もっと言えば権益もな」
「そうしたものなので」
だからだというのだ。
「教育課程で、です」
「その様にしたか」
「そうなのです」
「流石だな、そこまで考えているとはな」
「実は日本軍にいた時に気付きました」
八条はこの時のことを話した、日本軍で経理士官をしていた時にというのだ。
「その時は各国軍しかなかったですが」
「その各国軍同士がだな」
「仲が悪く」
そしてというのだ。
「これではです」
「連携が取れないとだな」
「有事には」
まさに連携が必要なその時にというのだ。
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