星河の覇皇
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第八十五部第一章 国防省への忠告その十六
「気をつけてだ」
「そうしてですね」
「そしてだ」
「他の方にもですね」
「気をつけないとな」
「総理だけではないですね」
「そうだ、各国政府が相手だ」
三百以上のというのだ。
「その中には幾らでもだ」
「謀略に長けた方がおられますね」
「まさに海千山千のな」
それだけのというのだ。
「強者が揃っている」
「だからですね」
「そうだ、だからだ」
それ故にというのだ。
「これは骨が折れる」
「そうした争いになりますね」
「中央政府としてはな」
「後れを取るつもりはないですね」
「一切な」
まさにというのだ。
「そうしたつもりはない」
「左様ですね」
「だからだ」
それだけにというのだ。
「外務省そして内務省がな」
「ことにあたるのですね」
「そうなる、そしていざとなれば首相も出る」
アッチャラーン、彼もというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「君はだ」
「国防省の職務にですね」
「専念してだ」
そうしてというのだ。
「連合の国防の足場固めをしてくれ」
「わかりました」
「それが君の仕事だ」
「左様ですね」
「君は連合だけでなく世界中から注目されている」
「それだけにですか」
「いい仕事を頼む」
是非にというのだった。
「それをな」
「それでは、ただ世界中からですか」
「君は注目されているのだ」
「そうなのですか」
「マウリアでもサハラでもな」
「そしてエウロパでもですか」
「エウロパではエウロパ最強の敵と言われている」
このことは実際に言われている、中央政府大統領であるキロモトよりもさらに脅威であるとされているのだ。
「まさにな」
「そうですか」
「国防省のトップとしてな」
その立場でというのだ。
「そう言われているのだ」
「そうですか」
「それも醜悪に描かれることはない」
「よく敵を描きますと」
マスコミの風刺画等だ、ヒトラーもそこでは随分描かれてきたしドイツでもチャーチル達をそうしてきた。
「醜悪なものになりますが」
「あえてそう描くな」
「そうするのが普通です」
「私も随分描かれている」
キロモトは笑って自分のことも話した。
「それも随分とだ」
「醜悪にですか」
「醜悪かつ滑稽にだ」
やはり笑って話す。
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