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八条学園騒動記

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第七百十六話 蜥蜴と亀その六

「何かとだ」
「色を変えますね」
「そうなのだ」
「そうした生きものですね」
「両生類のコーナーで小さな蛙もいたな」
「ああ、アマガエルですね」
 小さな蛙と聞いてだ、上等兵はすぐにその生きものの名前を挙げた。
「その蛙ですね」
「あの蛙も色が変わるがな」
「今いる場所に合わせてですね」
「そうなるがな」
「カメレオンも然りですね」
「最早その代名詞だ」
 いる場所によって身体の色を変える生きもののというのだ。
「そうなのだ」
「左様ですね、言われてみますと」
「そして連合では人気がある生きものだ」
「身体の色が変わるので」
「それが面白いということでな」
 そう思われてというのだ。
「人気がある、また蛇にしろな」
「神にさえなっていますね」
「知っているな」
「はい、この国ではです」
 連合の信仰ではというのだ。
「よくです」
「蛇の神がいるな」
「多いですね」
「メキシコ等の神でな」
「ケツアルコアトルがいますね」
「あの神もな」
 連合では有名で多くの者に信仰されている神もというのだ、アステカやマヤの神々の信仰も復活しているのだ。
「緑の鱗に白い翼を持つ」
「蛇の神ですね」
「人の姿にもなれるがな」
「白い肌で長い髭を持つ」
「コーカロイドの様な姿にな」
「そうでしたね」
「この神もいてな」
 連合にはというのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「オーストラリアにも神々がいる」
「蛇の姿の」
「虹蛇というな」
 そう呼ばれているというのだ。
「文字通りのだ」
「蛇の神々ですね」
「アボリジニー達の信仰でだ」
「今もですね」
「あの国では広くだ」
 この時代ではアボリジニー以外のオーストラリア人達からである。
「信仰されている」
「そうなっていますね」
「兎角連合ではな」
「蛇も神ですね」
「そうなっていてな」
 そしてというのだ。
「別に嫌われてはいない」
「それも連合ですね」
「そうだ、それで蜥蜴や亀もな」
 今二人で観ている彼等もというのだ。
「愛されている」
「そうなのですね」
「水の恵みの象徴としてな」
「どちらも水の傍にいるので」
「ヤモリもな」
「だからですね」
「水は必要だからな」
 絶対にという言葉だった。 
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