八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第七百十五話 ジャイアントアナコンダその十
「しかしな」
「それでもですね」
「日本軍は質でもな」
このことからもというのだ。
「出来ている」
「そうなのですね」
「もっとも連合軍は危険と見たらドローンを使う」
「各国軍もですね」
「小型のそれを用いてな」
「調査しますね」
「だから損害と言ってもだ」
それでもというのだ。
「死者はな」
「ほぼ出ないですね」
「エウロパ軍と同じくな、いや」
大尉は自分の言葉を訂正させた。
「さらにだ」
「少ないのですね」
「そうなのだ、ドローンはな」
この技術はというのだ。
「探検に用いる場合でもな」
「有用ですね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「だからな」
「損害は少ないですね」
「負傷者は出る」
怪我をする者はというのだ。
「やはりな」
「探検をしていますと」
「木や岩によってな」
「引っかけたり転んだり」
「そうしてな、そしてだ」
そのうえでというのだ。
「怪我をするが」
「それでもですか」
「死者はな」
「非常に稀ですね」
「そうだ、そして日本軍はな」
「特に少ないのですね」
「質がいいからな」
個々の将兵のそれがというのだ。
「尚更だ」
「左様ですか」
「いざとなれば猛獣も退かせるまでな、こうしただ」
ここでだ、大尉は。
ディオスクスという巨大鰐のコーナーの前に来てだ、その十メートルある鰐を観ながら上等兵に話した。
「何でも肉は美味で皮も良質とのことだ」
「この鰐もですか」
「連合では恐竜も口にしてだ」
その肉をというのだ。
「骨や皮も利用するからな」
「巨大鰐もですね」
「そうするのだ」
「連合の連中らしいですね」
「鰐も食べるからな、尚蛇もな」
「先程観た彼等もですね」
「食べる、爬虫類は鶏肉に近いらしい」
その味はというのだ。
「即ちわりかしだ」
「美味いのですね」
「そうらしい」
「それは蛙と同じですね」
「そうだな、それでこの鰐のステーキもな」
この料理もというのだ。
ページ上へ戻る