星河の覇皇
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第八十四部第五章 宣言に向けてその二十一
「だからだ」
「それで、ですね」
「八条長官と金長官については」
「金内相は対してくることが確実ですし」
「若し謀略がないのなら」
「それは有り難いことですね」
「その分な、だから最も用心すべきはだ」
八条と金は使わない、それはいいとした。マックリーフはそのうえでスタッフ達に対してさらに話していった。
「カバリエ外相だ」
「あの方は謀略も使われますね」
「それも多彩であり」
謀略の種類がとだ、スタッフ達も話した。
「自由自在に使われ」
「そして手強いですね」
「実に」
「だからだ」
それでというのだ。
「あの三人の中で最もだ」
「注意すべきですね」
「謀略を縦横に使われる方です」
「そして情報収集にも優れています」
「だからですね」
「それ故にだ」
だからだというのだ。
「注意することだ」
「左様ですね」
「今回はカバリエ長官が一番の相手ですね」
「元々中央政府外務省は各国政府に対することが主な仕事ですし」
「マウリアやサハラ各国に向かうより」
「だからですね」
「それ故にだ」
まさにというのだ。
「カバリエ外相にどうするかだ、流石に首相は出ないだろうが」
「アッチャラーン首相は」
「今の中央政府で第一の謀略家と言われていますが」
「あの方は出て来ることない」
「それでもですね」
「やはり万が一の場合はな」
可能性として、というのだ。
「首相にもな」
「気をつけるべきですね」
「謀略のことは」
「裏のやり方については」
「慎重にですね」
「そして対してな」
そうしてというのだ。
「勝つ必要がある」
「左様ですね」
「では、ですね」
「我々としても」
「手を打っていきますね」
「アッチャラーン首相が来ても
「その場合もな」
こう言うのだった。
「対さなくてはならない」
「相手が誰であれ」
「国益を手に入れる為にですね」
「勝たねばならないですね」
「我々は」
「国益を求めないならいい」
その場合はというのだ。
「特に」
「それならですね」
「これといってですね」
「中央政府に対さずともよく」
「何もせずともいいですね」
「そうだ、だがその様な政治家はだ」
国益を求めず国家にも市民にも利益をもたらさない様な政治家はと言うのだ。マックリーフの言葉は冷徹な響きすらあった。
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