八条学園騒動記
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第七百十五話 ジャイアントアナコンダその三
「しかも肉食だ」
「そのことも大きいですね」
「肉食だとな」
「当然人間も食べますね」
「これだけの大きさならな」
それならというのだ。
「当然としてな」
「人間も食べますね」
「空腹ならな」
この時はというのだ。
「冗談抜きにそうした事例もある」
「やはりそうですね」
「だから飼育員もな」
その彼等もというのだ。
「餌付けはしていてもな」
「警戒していますね」
「迂闊に近寄ってはいない」
「まさに一呑みなので」
「ロボットを用いてな」
そうしてというのだ。
「飼育している」
「それは恐竜と同じですね」
「そうだな、もう恐竜とだ」
「変わらない大きさですね」
「ここまで大きいとな、この個体はだ」
プールの中にいるジャイアントアナコンダを観て話した。
「二十五メートルある」
「まさに恐竜並ですね」
「そこまで大きいからな」
だからだというのだ。
「飼育もだ」
「恐竜に対するのと同じですね」
「そうしないとな」
さもないと、というのだ。
「危険なのだ」
「そういうことですね」
「プールも周りの壁も頑丈だ」
「巨大な生きものなので」
「力が強いからな」
その為にというのだ。
「極めて頑丈なものにだ」
「していますか」
「そうしたものにしている」
「さもないと外に出られてですね」
「恐竜もそうだがな」
この生きものと同じくというのだ。
「幾ら気性は穏やかでもな」
「巨大であるだけ問題ですね」
「雷竜はその一踏みで車をクッキーの様にする」
即ち潰すというのだ、大尉はここで煎餅と言わなかったのはエウロパでは煎餅の様なものがないからである。
「そうする、そんな生きものが外に出るとな」
「大騒動ですね」
「もっとも恐竜も他の生きものと同じくな」
野生の場合はというのだ。
「人が集まっているとな」
「警戒して近寄らないですね」
「そうだがな」
「それでもですね」
「動物園の外に出られるとな」
そうなると、というのだ。
「非常にだ」
「厄介な事態に陥ります」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「恐竜やジャイアントアナコンダのコーナーはな」
「強固、頑丈な壁でですね」
「覆っている」
「そうしていますね」
「この蛇が出て来ればどうなる」
外にとだ、大尉は薩摩星系の方言で話した。二人共今もこの言葉で喋り周りが聞いてもわからない様にしている。
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