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星河の覇皇

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第八十四部第四章 続く会談その二十七

「そうするわ」
「慎重にですね」
「そうしますね」
「こうした場をもうけ」
「そして話しますね」
「そうよ、こちらの目や耳は見せないで」
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「相手の目や耳は使わせない」
「そうしますね」
「ここは」
「それが国際政治よ、では今日も国益の為に頑張っていくわ」
 こう言ってだった、伊東はこの日も己の職務に励んだ。朝早くから夜遅くまで働きこの日もであった。
 幾つも会談を行い声明も出した、そしてホテルでその声明を振り返って言った。
「今のところは順調ね」
「会議は進んでいますね」
「この北京星系におけるそれが」
「今も続いていますね」
「ええ、ただね」
 それでもとだ、伊東は夕食前の時間にスタッフ達に大使館の中で話した。
「中央政府はおそらく私達が会議の後に宣言を出せば」
「その時は、ですね」
「動きを見せますね」
「そうしてきますね」
「もう動く用意はしているわ」 
 中央政府の方はというのだ。
「隠れているだけよ」
「そして、ですね」
「我々が声明を出せば」
「その時は、ですね」
「出て来て」
 隠れていてもというのだ。
「そしてね」
「そうしてですね」
「一気に攻めてきますね」
「そしてそのうえで」
「さらにですね」
「動いてきてね」 
 それでというのだ。
「我々と全面対決に入るわ」
「綱引きの開始ですね」
「その時こそ」
「それは既にはじまっているかも知れないですが」
「それでもですね」
「表に出てきますね」
「そう、今全面対決に入ると言ったけれど」
 声明を出した後でというのだ、各国政府と中央政府の。
 だがそれでもだ、伊東は言うのだ。
「もう実はね」
「既にですね」
「それに入っていますね」
「既に」
「左様ですね」
「そうよ、ただね」 
 それでもとだ、伊東はさらに話した。
「今は表に出ていないだけよ」
「そういうことですね」
「まだというだけで」
「それではですね」
「我々としては」
「ここは、ですね」
「そう、だからね」
 それでとだ、伊東はスタッフ達にさらに話した。
「力を緩めないわ、あと我々の団結も実は不安だけれど」
「各国政府のですね」
「やはり国益で動いているので」
「だからですね」
「そう、けれどこれは中央政府も同じよ」
 対する彼等もというのだ、伊東はその目を冷静なものに保ったままでそのうえで大使館にいる日本の外交官達にさらに話した。 
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