ハッピークローバー
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第八十三話 映画館へその十三
「楽しみだな」
「そうよね、フィンランドの映画ってね」
富美子も応えて言った。
「普通はね」
「日本ではやらないしな」
「そうだしね」
「勿論字幕あるらしいな」
日本語のというのだ。
「それもあるからな」
「安心して観られるわね」
「ああ、ただフィンランドの人が観たらな」
八条学園の中のというのだ。
「わかるけれどな」
「自分の国の言葉だしね」
「だからな」
それでというのだ。
「わかるだろうな」
「そうよね」
「けれど字幕があるからな」
それでというのだ。
「俺達もな」
「観られるわね」
「ドラえもんの方は英語と中国の字幕あるらしいな」
「そっちはそっちでなのね」
「日本語だからな」
「国際化ね」
「スペイン語の方もな」
ドラえもんの字幕はというのだ。
「あるらしいな」
「スペイン語ね」
「スペイン語喋る人も多いからな」
世界にはというのだ。
「だからな」
「そうよね、スペインにね」
「中南米全体だからな」
「うちの学校の子は皆日本語わかるけれど」
日本の学校であるので日本語で教育を行っているのだ、それで日本語がわからない筈がないということだ。
「海外から来て間もない人達とか」
「他の国から八条グループの企業に来てな」
「それで間もないとね」
それならというのだ。
「まだね」
「日本語わからないからな」
「八条百貨店のお客さんにも多いし」
外国人がというのだ。
「そうした人にご家族も含めて」
「それでだよ」
まさにその為にというのだ。
「三つの国のな」
「字幕があるのよね」
「世界には沢山の言語があってもな」
「その三つの言語だったらね」
「かなり通じるからな」
「それが現実だからね」
英語、中国語、それにスペイン語を話す人が多いことはだ。
「もうね」
「ああ、それでな」
越智も話した。
「そうなってるよ」
「そうね、しかしね」
「しかし。何だ」
「いや、フランス語が入ってなくて」
それでとだ、富美子は話した。
「フランス人は残念でしょうね」
「ああ、フランス人ってそここだわるよな」
「うちの学校でもね」
「フランスから来てる奴ってな」
「大抵フランス語言うのよね」
そうだというのだ。
「これが」
「そうだな」
「フランス語への誇りが凄くて」
それでというのだ。
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