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ありきたりのものを書くにも

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第三章

「何だよこれ」
「あといじめキャラの友人と傍観者のカップルもな」
「これもいらねえ、あと本当にストーリー進まなくてな」
「いじめ延々と続くな」
「ループしてんじゃねえか」
 ストーリーがというのだ。
「ずっと同じ展開かよ」
「如何に作者が主人公嫌いかわかるな」
「作者自身がいじめやってんのかよ、あとな」
 速水は今度は七割怒って言った。
「この作者学校とか全然わかってねえな」
「世の中もな」
「人生経験碌に積んでねえな」
「だからまともなキャラいねえな」
「主人公の家族もな、それに読んでると」
 作品をというのだ。
「この作者まともな創作に触れたことないな」
「漫画でも小説でもゲームでもな」
「断言出来るぞ」
「作品読んでたらな」
「この作者本当にまともに漫画も小説も読んだことなくてな」
「ゲームだってやったことないな」
「それで何か創作してもな」
 そうしてもというのだ。
「まともな作品出来る筈ないだろ」
「まさにこうした作品になるな」
「それで何年も連載していてもか」
「ああ、内容もな」
「スカスカなんだな」
「だから評価もな」
 読者のそれもとだ、村上は話した。
「わかるな」
「最低評価と批判の嵐だな」 
 評価やコメントを見ればそうなっていた。
「そりゃ読者馬鹿にしてるのもな」
「見てわかるしな」
「それで肝心の作品がこんな様だとな」
「ふざけるな、何考えてる、勉強しろにな」
「読者馬鹿にするな、この作品は最低だ、もう描くなばかりでな」
「普通は誹謗中傷でもな」
「この作品への評価としてはな」 
 速水も言った。
「妥当だな」
「そうだな」
「今わかったよ」
 速水は今度は真摯な表情で答えた。
「異世界転生、無敵主人公ものもな」
「ああ、そうだろ」
 村上も真摯な表情で応えた。
「そうしたものを読んでな」
「ある程度な」
「下地が必要なんだよ」
「そうだよな」
「そうした作品を書いたり描いたりするのにもな」 
 即ち創り出すにもというのだ。 
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