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ドリトル先生と桜島

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第四幕その十

「本当にね」
「そうだよね」
「一つのことを調べるとね」
「そこから幾つものことがわかるね」
「そうなるね」
「だから学問はしていくよ」
 これからもというのです。
「そうしていくよ」
「それが先生だね、けれどね」
 ここで老馬はこうしたことを言いました。
「写真でも修正入って実際のお顔と違うってね」
「今はもっと凄いけれどね、修正は」
 ホワイティも言います。
「実際のお顔とかなり違うって」
「別に自分のお顔をよく見せたいのはいいにしてもね」 
 ポリネシアはそれはいいとしました。
「実際と違うのはちょっと困るかもね」
「そう考えたら銅像や肖像画と変わらないかな」 
 チーチーはこう考えました。
「写真も」
「そうしたものと実際は違うのはね」
「頭に入れておくべきかしらね」
 チープサイドの家族もお話します。
「そうしたものと自分で見た目は違う」
「そうしたことがあるってことも」
「銅像や肖像画や写真が正しいと思ったら」
 ジップも言いました。
「違うものだね」
「トリック写真とかあるわね」
 ダブダブはそうした写真のことに気付きました。
「推理ものでも定番だしね」
「何でも鵜呑みしたらいけないってことだね」
 トートーはこう言いました。
「自分の目で見てちゃんと確かめる」
「西郷さんの銅像や肖像画、漱石さんの写真もそうで」
 ガブガブはトートーに続きました。
「他のこともだね」
「トリック写真なんか本当に多いからね」
「そうそう、心霊写真でも政治的なものでもね」
 オシツオサレツは写真のお話をしました。
「一杯あるから」
「ちゃんと検証しないと駄目だね」
「そうだよ、例えば芹沢鴨さんの写真もあるけれど」
 新選組の初代局長だったこの人のというのです。
「実際は調べたらね」
「別の人だったんだね」
「そうだったのね」
「これが」
「そうだよ、そして近藤勇さんの写真を調べたら」
 新選組の次の局長のこの人はといいますと。
「そうらしいよ、あと一緒に沖田総司さんらしき人も映ってるけれど」
「その人もなんだ」
「沖田総司さんなんだ」
「その人だってわかったんだ」
「結構可能性が高いってね」
 沖田総司さん本人だと、というのです。
「言われているよ」
「調べたら」
「そうなのね」
「その人も沖田さんなのね」
「美形だったとか実は違ったとか言われてるけれど」
 沖田総司さんはというのです。
「その人が沖田さんだとしたら実際にね」
「美形なんだ」
「そう言っていいんだ」
「沖田さんも」
「そうだよ、そしてね」 
 先生はさらにお話しました。
「トリック写真ならイギリスにも多いね」
「そうだよね」
「歴史的にもね」
「ネッシーの写真でもあったし」
「妖精でもね」
「本当に何でもね」
 銅像でも肖像画でも写真でもというのです。 
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