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神々の塔

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第十七話 十二神将その四

「ほんま戦では大事やな」
「属性は武器になれば弱点にもなる」
「そのことを把握することだ」
「それで戦うことがいいのだ」
「戦に使うものは手や足だけではない」
「頭も然りだ」
「機知と知識も然りだ」
 神将達はシェリルに応えて述べた。
「用いられるものは全て用いる」
「そうして戦い勝つものだ」
「属性の知識も然り」
「相手の属性を把握しそのうえで戦う」
「そうして勝つことが大事だった」
「この度の戦ではそうだったのだ」
「僕等はそれに勝った、それでやな」
 芥川は笑って述べた。
「今回は合格やな」
「如何にも、ではだ」
「また上に進むがいい」
「お主達にはその資格が出来た」
「だからだ」
「先に行くのだ」
「ああ、一旦宿屋に戻って」 
 そこで一泊して体力と気力を回復させてというのだ。
「そのうえでな」
「あらためてだな」
「先に進むな」
「そうするな」
「そうさせてもらいます」
 こう神々に答えた。
「それでは」
「うむ、ではな」
「そのうえで行くのだ」
「そして必ず踏破せよ」
「大いなる力を備えよ」
「その力で以て世界を救うのだ」
 十二神将達もこう言った、そうしてだった。
 一行は実際に宿屋に戻ってそこで一泊して体力と気力を回復させることにした、まずは神霊達に勝ったことを祝って宴を開いたが。
 アレンカールは蘇を食べて言った。
「いつも思うけれど」
「どないしたん?」
「いえ、蘇ってね」 
 綾乃に今食べているそれの話をした、今の食卓は日本の天平時代のものである。
「チーズよね」
「はっきり言うたらね」
 綾乃もそうだと返した。
「そやで」
「そうよね」
「昔のチーズで」
「日本で食べられていたものね」
「貴族の人達とかが食べててん」
 綾乃は杯で白い酒、濁酒を飲みつつ話した。
「これが」
「それが蘇ね」
「そやねん、いやお酒に合うわ」
 綾乃はその蘇も食べて言った。
「チーズやしね」
「そうね、ただね」
「ただ?」
「いや、今の和食から見たらね」
 アレンカールは蘇以外のメニューを見て言った。
「かなりちゃうわね」
「それね、うちも思ってん」
 綾乃もそれはと応えた。
「今和食と比べたら」
「かなりちゃうわね」
「鮎を煮て」
「お醤油でね」
「これも大豆のお醤油とちゃうし」
「魚醤やな」
 施が言ってきた。
「お醤油ゆうても」
「それやねんね」
「匂いでわかったわ」
「魚醤、しょっつるは匂いが独特やさかい」
「それでや」
 施はその鮎の醤煮を食べつつ述べた。 
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