恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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最終話 物語、大団円を迎えるのことその一
最終話 物語、大団円を迎えるのこと
劉備達は歌い続ける。その歌を受けてだ。
于吉と左慈はだ。白装束の者達がすっかり減った本陣においてだ。
苦々しい顔でいた。その中でだ。
左慈はだ。こう于吉に告げた。
「おい、このままではだ」
「そうですね。この世界においても私達は」
「小娘達にしてやられるのか」
「そうなりかねません」
「くっ、まさかこの世界ではこう来るか」
歌を受けながらだ。左慈は忌々しげに呟いた。
「どうすればいい、ここは」
「歌に対するのは歌ですが」
これはこれまでの戦いでわかっていることだった。実際に彼等も社達に歌で仕掛けたからだ。赤壁でのことだ。
だがそれでもだ。今はだった。
その社達もいない。それにだった。
他の同志達も皆倒れていた。残っているのは彼等だけだった。
その左慈がだ。また于吉に言う。
「同志達も減っているぞ」
「ええ、白装束の同志達もまた」
「残りはどれ位だ?」
「十万位でしょうか」
「敵は百万だ」
劉備達の数、それはだった。
「これでは最早な」
「勝負になりませんね」
「司馬尉仲達も死んだ」
左慈は彼女のことも言った。
「最早この世界を破壊と混沌に陥れられる者は俺達だけだ」
「そしてその私達もです」
「歌、この歌の力はな」
劉備達の力を受けながらだ。言うのだった。
「どうにもならないか」
「さて、ここはどうするかですが」
「この世界を諦めるか?」
遂にだ。左慈は撤退を口にした。
「どうする、一体」
「そうですね。それも考えの一つですが」
「しかしだ。俺にも意地がある」
「私にもですよ」
「そう簡単に諦めてたまるものか」
これが左慈の考えだった。歌を前から受けてもだった。
彼は毅然としてだ。こう言ったのだった。
「この歌、最後の最後までだ」
「対抗してみせましょう」
こうしてだった。二人はだ。
劉備達の歌を正面から受け続けていた。彼等は最後の意地を出していた。
その彼等にだ。劉備達はだ。
さらに歌い続ける。劉備と張角は互いに背中合わせになって歌っていた。その中でだ。
劉備がだ。戦場にいる全ての者に言ったのだった。
「皆、いい?」
「この戦いはもうすぐ終わるわ!」
デュオという形になっている張角も続く。
「だからね。皆でね!」
「歌おう!この歌を!」
こう言ってだ。彼女達が出した歌は。
「フラワーオブブレーブリー!」
「そしてトウエンの誓い!」
「最後にはね!」
「恋華大乱!」
「皆でね!」
「歌うわよ!」
こうだ。百万の大軍に告げたのだった。そうしてだ。
彼女達が歌いだ。それに続いて張梁と張宝もだ。四人で歌いはじめた。
それは忽ちだ。孔明や関羽達にも伝わりだ。戦士達は今一つの歌を歌っていた。
テリーもだ。歌いながら拳を振るう。そのうえで最後の局面を迎えていた。
百万の戦士達がだ。一つの歌を歌っていた。これにはだ。
遂に白装束の者達もだ。耐えきれずだ。
次々と動きを止め消えていく。彼等の弱点である歌を受けてだ。
残っていた僅かな者達が消えていきだ。最後に残ったのは。
于吉と左慈の二人だけだった。その二人にだ。
関羽がだ。己の持つその大刀で指し示して告げたのだった。
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