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神々の塔

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第十二話 恐竜までもがその八

「数十センチでもな」
「浮かぶことやね」
「その方がええで」
「やっぱりそやね」
「ほなな」
 芥川は綾乃に微笑んで話した。
「ここでもな」
「浮かんでくね」
「術を使ってな」
「そして他のダンジョン探索の為の術も使って」
「先に進もうな」
「そやね」
 綾乃は一行のリーダーとして答えた。
「そうしよ」
「よし、浮かぶで」
 芥川は綾乃の決断に笑顔で応えてだった。
 そのうえで自分が術を使った、一行はすぐに宙に浮かんでその宙を歩いて先に進みだした。そうしてだった。
 マップを見つつ先を進んでいった、沼沢地はただひたすら広く障害物はなかった。だがそれでもだった。
 その中を進んでだ、綾乃はこんなことを言った。
「何もないのもかえって」
「迷うな」
 中里が応えた。
「どうも」
「ただ広くて」
「それで周りに何もなくてな」
「同じ場所ばかりやと」
「それはそれで迷うな」
「そやね」
「その広さもな」 
 ただそれだけの場所もというのだ。
「ダンジョンになるな」
「そやね」
「壁や部屋や道が入り組んで」
「そうした場合も迷うけど」
「ただ広くて何もないと」
「それはそれでな」
「迷って」
 そうなってというのだ。
「敵も出るし」
「危ないな」
「そやね」
「ほんまな」
 言っている傍からとだ、ここでだ。
 施は如意棒を振って前から来た三体のウォーターリーパーを倒した、そうしてからモンスターが残した金を手に入れて言った。
「こうしてな」
「敵が出て来るな」
「ただ広いだけやなくてな」
「そやな」 
 中里も構えを取りつつ述べた。
「うかうかしてるとな」
「マップも見んで進んだら」
 その時はというのだ。
「下手な冒険者やとな」
「死ぬな」
「そうなるわ」
 施は如意棒を手にしたまま述べた。
「そやからマップもな」
「必須やな」
「そのダンジョンを進むにはな」
「そやからな」
 中里は金を集め終え進むことを再開した中で言った。
「十星連合もダンジョンを発見したら」
「調査隊を編成して派遣してな」
「少しずつでもな」
「調査させて」
 そしてというのだ。 
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