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神々の塔

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第十二話 恐竜までもがその九

「一階一階な」
「慎重に捜査させてるな」
「隠し通路とかないか」
「罠もな」
「そして出て来る獣やモンスター達も」
 施はそうしたことも話した。
「全部な」
「調べさせて」
「そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「調査が終わってからな」
「冒険対象にさせてるな」
「迂闊に入っても」
 冒険者達がだ。
「ほんまにな」
「死ぬだけや」
「犠牲は少ないに限る」
 何と言ってもというのだ。
「そやからな」
「ダンジョンはな」
 十星連合の領内とだ、中里は言った。
「全部な」
「調査してる」
「発見次第な」
「そしてその中を把握した状況で」
「冒険者にも入らせてるわ」
「あと軍隊にもな」
「そうしてる、知ることは武器や」
 中里は強い声で言い切った。
「それも最大の」
「そして安全性を少しでも高めることがな」
「政を行うならな」
「義務や」
 施はその為政者の一人として言った。
「まさにな」
「一を二にしてな」
「二を三にしてな」
「確実にな」
「安全にしていく」
 少しずつでも確実にというのだ。
「よりな」
「そうしていくもんやさかいな」
 中里も言った。
「ほんまに」
「それでダンジョンの調査もさせてるが」
「見付け次第な」
 この時は送り込む軍隊や冒険者達にパーティーを数組から数十組編成させ互いに助け合って調査をさせる、そうして安全に行わせるのだ。
「そうしてるな」
「それで全部のダンジョンを政府の管理化に置いて」
 この場合は地方政府の場合が大抵だ、相当な規模のものだと中央政府が管轄して安全を計っている。
「迂闊に人が入らん様にもしてる」
「政としてな」
「そうしてるが」 
 施はあらためて話した。
「この塔はな」
「エカテリーナちゃん達が踏破したが」
「その前にな」
「踏破した人がおってな」
「その人がな」
「全ての階のマッピングをしてくれて」
 中里は考える顔で述べた。
「出て来る獣やモンスターまでな」
「書いてくれてたわ」
「有り難いことにな」
「それで自分等もマップを使えるからな」
「というかその最初に踏破した人凄いわ」
 メルヴィルは心からこう述べた。
「こんな塔に挑んでな」
「獣やモンスターだけやなく神霊達も倒してな」
「何万階も進んで」
「それで力を得たからな」
「凄い人や」 
 施に横から話した。
「それでその得た力でな」
「この世界にとってとてつもないことしてくれたさかい」
「脱帽するしかないな」
 こう言って笑ってだ。  
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